「LLM」丸分かり 比較、事例、解説記事を紹介

ユーザー企業のIT担当者を対象に、IT製品/サービスの導入・購買に役立つ情報を提供する無料の会員制メディア「TechTargetジャパン」。このコンテンツでは、LLMに関する事例、比較、解説の記事を紹介します。製品/サービス選定の参考にご覧ください(リンク先のページはPR記事を含みます)。

LLMとは

 大規模言語モデル(LLM)は、人工知能(AI)モデルの一種だ。ディープラーニング(深層学習)技術と大規模なデータセットを用いて、新しいコンテンツの生成や要約をしたり、次に起こることを予測したりする。(続きはページの末尾にあります)

LLM関連の比較

Metaも開発する「AI検索」は「Google検索」とは“あれ”が大違い

MetaがAI検索エンジンの開発に取り組んでいることが明らかになった。Googleをはじめとした検索エンジンが依然使われる中で、これからAI検索エンジンはどのような存在になるのか。検索エンジンとは何が違うのか。

(2024/11/4)

なぜ「GPT-4o」を使いたくなる? 「GPT-4 Turbo」との実力差を検証

OpenAIが2024年5月に発表した「GPT-4o」は、「GPT-4 Turbo」から何が進化したのか。実際に試してみた結果と併せて解説する。

(2024/10/24)

いまさら聞けない「GPT-4o」と「GPT-4 Turbo」の違いはこれだ

OpenAIが2024年5月に発表したLLM「GPT-4o」は、「GPT-4 Turbo」から何が進化したのか。押さえておくべきポイントを解説する。

(2024/10/17)

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LLM関連の事例

日系AIスタートアップが「GPT」ではなく「Amazon Bedrock」を選んだ理由

AIスタートアップPoeticsは、商談解析AIサービス「JamRoll」の開発にAWSの「Amazon Bedrock」を活用している。もともと利用していた「GPT」から移行した経緯や、選定の決め手について聞いた。

(2025/5/14)

「RAGがうまくいかない」「精度が低い」 生成AI実装はどうすれば成功するのか

人事システム「COMPANY」へのRAG実装に取り組むWorks Human Intelligenceが、開発の過程で直面した課題や、それを克服した方法について、AWSのイベントで語った。

(2024/12/26)

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LLM関連の製品解説

IBMの企業向けオープンソースAI「Granite」に勝算はあるのか

過熱するAI市場で、IBMは独自のオープンソースAIモデル「Granite」の強化に取り組んでいる。企業が業務に利用する際に役立つ特徴や機能を備えるという、その概要とは。

(2025/1/28)

ChatGPT Proが「月額200ドル」でも“高過ぎ”とは言えない訳

2024年12月、OpenAIは新プラン「ChatGPT Pro」を発表した。まず目を引くのが、月額200ドル(約3万円)という強気な価格設定だ。OpenAIの狙いと、AI市場に与える影響とは。

(2025/1/15)

Microsoftの小規模な「SLM」で何ができる? 金融・製造で見込む用途とは

Microsoftが小規模言語モデル(SLM)「Phi-3」ファミリーを基にした、業界特化型のAIモデルを提供している。金融や製造業ではどのような用途を見込むのか。

(2024/11/18)

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LLM関連の技術解説

汎用人工知能(AGI)に近づいた「OpenAI o3」の注目すべき技術とは?

OpenAIが開発した最新のLLM「OpenAI o3」は、従来のAIモデルを大幅に超える性能を誇る。その主要な技術革新と実力を詳しく解説する。

(2025/4/14)

OpenAIの新LLM「o3」は「o1」と何が違う? なぜ「o2」は存在しない?

OpenAIの新モデル「OpenAI o3」は、従来のGPT-4oやOpenAI o1を超える存在として注目を集めている。OpenAI o3の技術革新、バージョンごとの違い、利用方法について詳しく紹介する。

(2025/4/7)

生成AIの「言ってはいけない」を引き出す“脱獄” その代表的な手法3選

LLMの安全対策を回避し、有害な出力を生成させる技法が「ジェイルブレーク」だ。具体的にどのような手口を用いるのか。代表的な手法を3つ解説する。

(2025/3/12)

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LLM関連の運用&Tips

AI技術がどれだけ進化しても「顧客体験」は向上しない CX改善の本質は?

AI技術の活用が進む今、企業は顧客体験の向上にAI技術をどう役立てていけばいいのか。CXデザインに15年以上携わった経験を持つ専門家に、AIコミュニケーションツール活用のポイントを聞いた。

(2025/4/2)

生成AIの回答を洗練させる「プロンプトエンジニア」の“必須スキル”5選

プロンプトエンジニアは、生成AIツールに望ましい回答を出力させるためのプロンプトを作成する職種だ。プロンプトエンジニアとして活躍するためには、どのようなスキルが必要なのか。5つ紹介する。

(2025/2/21)

「LLMをPCで使いたい」「複数人で使いたい」を実現するには何が必要?

技術革新が進み、LLMをクラウドサービスや自社データセンターではなく、手元のPCで動かすことが技術的に可能になった。何をすれば実現できるのか。複数人での利用時に発生する問題点を解消できるツールとは。

(2025/1/30)

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LLMが企業にとって重要になりつつある理由

 生成AI(ジェネレーティブAI)技術は、LLMと密接な関係がある。LLMはテキストベースのコンテンツを生成するために特別に設計されたジェネレーティブAIの一種だからだ。

 言語は、あらゆるコミュニケーションの中核となる概念だ。人間が事実や自分の考えを他人に伝えるために、言葉や文法は不可欠だ。AIシステムでも、言語モデルが同様の役割を果たす。言語モデルはAIシステムが新しい言葉を生み出すための仕組みとなる。

 言語モデルのルーツは、1966年にさかのぼる。1966年にマサチューセッツ工科大学(MIT)で完成した「ELIZA」は、言語モデルの最初期の例だ。

 現代の言語モデルを利用可能にするにはまず、学習データ群を言語モデルに取り込む。次に、取り込んだ学習データから言葉同士の関連性やパターンを推測できるようにする。その後、学習されたデータに基づいて新しい文章や画像といったコンテンツを生成できるようにする。

 言語モデルは一般的に、ユーザーが自然言語で命令を入力して結果を生成するAIアプリケーションで使用される。LLMは、AIにおける言語モデルが進化した概念だ。トレーニングと推論に使用するためにより多くの学習データを使用することで、AIモデルの能力が大幅に向上する。

 AI技術が成長し続けるにつれ、ビジネスでAI技術を活用することはますます重要になる。機械学習モデルを作成し、ビジネスに適用するプロセスでは、単純さと一貫性を維持することがポイントになる。解決しなければならない課題を明確にすることも、機械学習モデルの正確さを確保することと同様に不可欠だ。

 LLMの学習は、複数のステップを踏む。LLMはまず、コーパス(AIモデルが分析可能な形式に構造化された自然言語のデータ)を参照しながら、PB(ペタバイト)規模の学習データで学習する。この際、通常は教師なし学習(例題とその答えを組み合わせた「教師データ」を利用しない学習手法)を用いる。教師なし学習には、構造化されていないデータ とラベル付けされていないデータを利用する。ラベル付けされていないデータでトレーニングすることの利点の一つは、利用可能なデータを用意する負荷を軽減できることだ。この段階で、モデルは異なる単語や概念同士を関係付けられるようになる。

 次の学習ステップは、自己教師あり学習(前のステップでトレーニングしたLLMを新しい学習データで再学習させる手法)によるLLMの微調整だ。ここではデータのラベリングをして、モデルがより正確に異なる概念同士を識別できるようにする。その後の工程では、深層学習によってLLMが単語や概念間の関係や結び付きを理解し、認識できるようにする。

 訓練したLLMにプロンプト(指示)を入力することで、プロンプトに対して回答したり、新しくテキストを生成したりできるようになる。

大規模言語モデルは何に使われるのか

 LLMは、自然言語処理タスクに幅広く適用できるため、ますます人気が高まっている。以下で利用例を説明する。

  • テキスト生成
    • 学習データを基に新しいテキストを生成する。
  • 翻訳
    • 複数の言語を学習したLLMは、翻訳に利用できる。
  • コンテンツの要約
  • コンテンツの書き換え
    • テキストの一部を書き換える。
  • 分類とカテゴライズ
    • LLMは複数の言葉や要素を分類することができる。
  • センチメント分析
    • SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)やWebサイトに投稿されたテキスト情報や音声情報を基に、個人の感情を分析できる。
  • チャットbotシステムの構築
    • LLMは、ユーザーとの自然な会話を可能にする。

動画で分かるLLM

大規模言語モデル(LLM)とは