DeNAの携帯電話向けポータルサイト「モバゲータウン」は、1日のPVが6億を超える巨大サイトだが、サーバ1000台でインフラ担当者はわずか6人だ。効率的なシステムを維持できている理由とは何だろうか?
「モバゲータウン」(以下、モバゲー)といえば、誰しも「中高生に絶大な人気を誇る携帯サイト」という認識ぐらいはあるだろう。ゲーム、ニュースに小説、占いなどのコンテンツ、アバター(仮想キャラクター)を装ったSNSコミュニケーション、ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)が運営するショッピングやオークションサイトなどが利用できる、携帯電話向けの総合ポータルサイトだ。
モバゲーは2009年5月現在で会員数1419万人、月間ページビュー(PV)は約183億を誇る。つまり、1日当たり6億PVである。さぞかし大掛かりなシステムを運用しているのだろうと想像してしまうが、意外にそうではない。
DeNAポータル事業本部 システム部の部長、武部雄一氏は「モバゲーのシステムは、比較的低価格なPCサーバ機1000台ほどで運用している。これでもキャパシティーには突発的な負荷に耐えられる余裕を持たせている」と語る。
また、モバゲーのインフラ周りの担当者はわずか6人だという。6人で1000台のサーバを管理し、サービスの運用を可能にする秘策とは、一体何だろうか。
1日当たり6億PVものトラフィックを効率よく処理するためには、精巧な負荷分散が必要だ。モバゲーのシステムは、オープンソースのLAMP構成を採用している。OSに「Linux」、Web/アプリケーションサーバに「Apache」、データベース(DB)サーバに「MySQL」、そしてメインの開発言語は「Perl」である。
システム負荷の高い画像・動画の配信には、外部のコンテンツ配信ネットワークを利用する。また、日記や小説など参照数が多いコンテンツではキャッシュサーバ「memcached」を活用して、DBサーバへのアクセスを減らす。武部氏によると、このmemcachedの導入はここ半年以内からだという。
それでもDBサーバの負荷は相当なものだ。そのため、MySQLのレプリケーション機能を使い、DBサーバを更新系の“マスター”と参照系の“スレーブ”に分け、処理を分散。しかも、マスター自体をさらに40系統に細かく分割し、各系統に数台から十数台のスレーブを連ねるという“超分散”環境だ。
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