Web会議の最古参「MeetingPlaza」は、資料共有、音声品質、セキュリティなどハイエンドユーザーのニーズに応える多機能が売りだ。一方で、初心者が扱いやすい機能にも長年の工夫が生かされている。
ビデオ会議システムの利用メリットは、家電ライクなリモコン操作や、ハードウェアコーデック処理による高品質な映像である。企業では主に経営会議などエグゼクティブ向けの会議などに向いているが、その弱点はコスト面にある。場合によっては、1台100万円以上するような端末が拠点ごとに必要になることも珍しくない。中小企業では初期投資コストだけでも二の足を踏んでしまうことも多いだろう。
そこでWeb会議システムの出番である。ビデオ会議システムのようなハイエンド利用に多少は目をつぶっても「予算的に低コストで導入したい」「幅広い拠点網で利用したい」「自社のイントラ以外でも利用したい」――そうしたニーズにWeb会議システムは適している。
「今はビデオ会議システム市場よりも、Web会議システム市場の伸びの方が高くなってきている。この10年間でテロや戦争、パンデミックなど、さまざまな不測の事態が起こり、企業もダイナミックな業務改善が求められるようになった。以前の対面でのやりとりから、Web会議のようなコミュニケーションへ手段が変化してきた」と語るのは、NTTアイティ MeetingPlaza事業部 営業部 部長の石上拓麿氏だ。
NTTアイティがWeb会議システム分野に参入したのは2001年(研究は1995年から)。同社は本分野のメーカーとして最古参であり、これまでに3000社に上る業種・業務での豊富な導入実績を地道に積み上げてきた。石上氏は「一般的なビデオ会議システムを必要とする潜在企業は、大企業だけではなく、中小企業を含めてすそ野が広いと考えていた。そこで、10年前からPCベースのWeb会議システムのライセンス販売とASP/SaaS提供を始めた」と、市場参入の経緯について説明する。
特にASP/SaaSタイプのビデオ会議システムに注力する理由として、「既存のネットワークや端末を利用できる」「ネットワーク品質の向上」といった点を挙げる。同社は、Web会議システムの主力製品として「MeetingPlaza」を提供している。ここでは同製品の具体的な特徴やメリットなどについて紹介していく。
強固なセキュリティとモビリティを両立させるWeb会議システムの雄「WebEx」
HDクラスの鮮明映像を映し出す新世代Web会議システム「LiveOn 8.0」
iPadにも対応、“誰でもできるWeb会議”目指した「V-CUBEミーティング」
MeetingPlazaは、PCとカメラ、マイク、インターネット回線を利用したWeb会議システムだ。市販機材をPCに接続するだけですぐに利用できるというメリットがあるが、同製品の特徴は、最大32拠点(オプションで2000拠点)・同時発話7拠点からの参加が可能なことだろう。最大32人(32拠点)を1画面に映せるのは、競合他社にはない大きな差別化ポイントとなる。映し出される参加者の顔画像は、表示エリアの枠をドラッグするだけで自由に拡大・縮小することが可能で、相手の表情がよく分かるVGAクラス(640×480ドット)までの高品質映像をサポートしている。また表示画面のレイアウトは「標準画面」「簡単画面」「ディスカッション」「ワイド」「クラッシック」「セミナー」など、利用形態に即した6形式を選択し、会議中でも変更できる。
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