シード・プランニングが業務用テレビ会議市場の動向調査結果を発表。2002年からWeb会議の参入企業が増加し、ユーザーは用途に応じて端末タイプを使い分ける傾向にあるという。
市場調査会社のシード・プランニングは3月23日、業務用テレビ会議システム市場の動向を発表した。同社では2003年から毎年、テレビ会議(専用端末タイプ)/Web会議(SI/ASPタイプ)/音声会議(端末/音声会議サービス)に関する調査を行っており、7回目となる今回は、国内で業務用テレビ会議/Web会議/音声会議システムを製造するメーカー、それらを販売するベンダー企業81社を対象に調査を実施。世界と日本市場の現状・将来展望についてまとめた。
主な傾向として、テレビ会議市場は2002年からWeb会議の参入企業が増加。ユーザーはテレビ会議専用端末、Web会議(SI/ASPタイプ)、音声会議を用途に応じて使い分ける傾向にあるという。
2006年の国内テレビ会議システム市場は232億円、内訳としてはテレビ会議(専用端末タイプ)と音声会議サービスで75%を占めた。Web会議は全体の10%にとどまったが、将来的には2012年で26%、2018年では全体の54%になると見込まれる。同社では「2012年にWeb会議が専用端末タイプのテレビ会議とほぼ同じ市場規模になる」と予測し、テレビ会議システム市場全体については「2008年の309億円から2013年685億円に、2018年には2024億円になる」とみている。
国内のテレビ会議(専用端末タイプ)は、2007年からHD(高解像度)化が加速している。その理由として、上位メーカーのポリコム、タンバーグ、ソニー、LifeSize(日立ハイテクノロジーズ)によるHD製品への移行が挙げられる。同社では「2009年には販売台数の半数がSD(標準画質)タイプからHDタイプになり、2012年にはHDタイプが100%近くになる」とした。
テレビ会議システムの専用端末タイプ別メーカーシェアを見ると、世界シェアではポリコム、タンバーグが上位にのぼった。一方、国内市場はポリコムが台数、金額ともシェア1位を獲得しているが、2008年からHDタイプで各社市場が拡大している傾向にある。
Web会議のSI/ASPタイプ動向については、国内市場を見るとASPタイプが売上金額で2008年の約30%から2009年は41%に増加した。また、2008年の導入社数ではASPが66%で、SIが34%。SI/ASPタイプの売上合計金額では、ブイキューブ、NTTアイティ、沖電気が上位となった。
なお同社では、本調査結果の詳細リポート「テレビ会議/Web会議の最新動向〜環境対策・経済的志向で市場拡大の映像コミュニケションビジネス〜」を3月18日より販売している。価格は12万6000円(税込み)。
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