増加の一途をたどる分散型サービス妨害(DDoS)攻撃。政治目的や特定のイデオロギーに基づくDDoS攻撃が目立つのが最近の傾向だ。
分散型サービス妨害(DDoS)攻撃の件数が増加している。主な動機としては、思想的動機に基づいて攻撃を仕掛ける「ハクティビズム」、単にオンラインに混乱を起こしたいだけの「バンダリズム」が挙げられる──。これはDDoS攻撃対策を専門とするセキュリティベンダー、米Arbor Networksがまとめた調査報告書によるものだ。調査は世界114社の大手サービスプロバイダーや企業を対象に、2010年10月から2011年9月にかけて実施された。
同社が発行した2011年度の調査報告書によると、過去1年間にDDoS攻撃を受けた回数を「月に1回以上」と回答したのは91%(2010年度は76%)、「月に10回以上」は44%(同35%)、「月に50回以上」は22%となっている。
DDoS攻撃の主な動機として考えらえる要因としては、上述の通りハクティビズムとバンダリズムがトップとなった。2011年は、AnonymousやLulz Security(LulzSec)といったハッカー集団が仕掛ける大規模な攻撃が目立ったことを考えれば、これは当然といえる結果だ。
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