診療スタイルが診療科ごとに異なるように、IT化のスタイルも診療科によって違ってくる。例えば、内科における電子カルテ導入では「検査機器との連携」や「機能の豊富さ」などが最適なIT化を実現する。
「診療科別IT化のポイント(1)――内科、小児科、整形外科、皮膚科 編」に続き、診療科ごとに最適なIT化を実現するポイントを紹介します。
耳鼻咽喉科診療所は、皮膚科同様に「処置」が多い診療科です。そのため、電子カルテの選定には、処置をしながらでも簡単に入力できる「操作性」が重要となります。ペンタブレット入力の採用や医療クラークが代行入力する運用などが多い科です。また、X線装置やオージオグラム、内視鏡、スコープなどの医療機器があるため、それらの機器と医用画像管理システム(PACS)との連携性も考慮した方がよいでしょう。さらに、1日当たりの患者数が多いことから、診療予約システムを導入することも重要なポイントです。
眼科診療所のIT化のポイントは、眼科特有の診療スタイルに対応するIT化が鍵となります。内科では「診察後」に「検査」を行うという流れが一般的ですが、眼科の場合は視力や眼圧、レフケラといった目の基本検査を実施した後、医師の診察が行われます。そのため、検査で用いられる眼底カメラや視野計、眼圧計、レフケラなどとの連携が重要となります。それらの検査機器のデータの管理を「自動取得ソフトを利用して電子カルテで行う」「外部システムを導入する」「紙で行う」などの運用方法を選択することもあります。
また、眼科はシェーマを多く書く科でもあります。他の科と比べるとグラデーションを付けたり、色を変えたりと、さまざまな機能が必要となります。最近の電子カルテには、ペンの圧力(筆圧)によってグラデーションが変わる機能も出てきました。
眼科診療所におけるIT化に当たって注意すべきなのは、システム投資の総額が高額になりがちな点です。眼科では連動する医療機器が多く、また医療スタッフが多いため操作端末が多くなります。そこで、価格を低く抑えるためにスキャナーを活用して連動機器を減らすなどの運用で工夫するケースもあります。
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