「Office 365」への対抗
Googleの「ハングアウトMeet」、Skype for Businessなど競合製品との相互運用可能で支持拡大?
GoogleはWeb会議プラットフォーム「ハングアウトMeet」で、Microsoftの「Skype for Business」や、Cisco、Polycomのビデオ会議システムとの相互運用を可能にする。この対応は企業ユーザーの支持を集めそうだ。
企業ユーザーは間もなく、Microsoftの「Skype for Business」や、Cisco Systems、Polycomのビデオ会議システムを使ってGoogleの「ハングアウトMeet」の会議に参加できるようになる。
またGoogleは、競合する他のビデオ会議サービスベンダーと「Google Calendar」の連携を支援する。これにより、ユーザーはダウンロードやプラグインなしでも、対応プラットフォームから会議のスケジュールを設定したり、会議に参加したりできるようになる。
この発表は、Googleがエンタープライズコラボレーション市場でMicrosoftの「Office 365」に対抗しようとする姿勢を示している。コンシューマーIT大手のGoogleは、自社の「G Suite」でWeb会議やチームメッセージングのクラウドアプリケーションに注力する一方、他社との連携も幅広く進めようとしている。
調査会社Frost & Sullivanのアナリストを務めるルーパム・ジェイン氏は、「Googleは数年前からビデオ会議サービス市場の有力ベンダーだったが、これまでは協調の方向を示しておらず、企業向けツールで直接参戦する構えに見えた」と話す。
GoogleはスタートアップのPexipと提携し、2018年6月からハングアウトMeetと標準的なビデオハードウェアやSkype for Businessとの相互運用対応を開始する。Pexipのコードを背後で動作させることで、さまざまな異なるインタフェースから同じ会議に参加できるようになる。
ジェイン氏によると、ハングアウトMeetは2017年にリリースしてからこれまで他社のコミュニケーションアプリケーションと互換性がなかったため、既存のベンダーのビデオ会議製品を既に利用している企業ではなかなか導入が進まなかったという。
「この市場は競争が激しく、企業ユーザーは安定したオープンなコラボレーションプラットフォームを求めている。Googleの今回の動きは賢明だ」とジェイン氏は評価する。これでハングアウトMeetを使い始める既存のG Suiteユーザーもさらに増えれば、「他の主要ビデオ会議ソリューションに代わる選択肢」としての地位を獲得できる。
Google Calendarのビデオ会議用アドオン
GoogleはCiscoの「WebEx」との連携により、Google Calendarから直接WebExの会議のスケジュールを設定したり、参加したりできるようにする。その他、Arkadin、GoToMeeting、LogMeIn、Dialpad、RingCentral、Vidyo、Vonageなどのベンダーとも同様のアドオンの作業を進めているという。
Googleはこうしたアドオンを「数月カ以内に」G Suiteのアプリストアから提供する予定だ。今後さらに多くのWeb会議ベンダーがGoogle Calendarと同期できるように、開発者向けの情報をリリースすることも計画している。
さらに、Microsoftの「Exchange」との相互運用性を拡大し、G SuiteユーザーがExchangeから会議室や設備などを予約できるようにするという。
「ハングアウトChat」にゲストアクセスを追加
Googleの「ハングアウトChat」を使用する企業は、これから数カ月以内に、外部の参加者をコミュニケーションチャンネルに追加できるようになる。これは他の主要チームコラボレーションアプリでは既に対応している機能だ。
GoogleがハングアウトChatをG Suiteユーザー向けに提供開始したのは2018年3月だ。これによってエンタープライズ向けサービスを充実させ、「Microsoft Teams」を提供するMicrosoft Office 365に対抗する。
調査会社Nemertes Researchが2018年に600社以上の企業を対象として実施した調査では、主に使用するチームコラボレーションツールとしてハングアウトChatを挙げたのは回答企業の10.5%だった。Microsoft Teams(32.9%)、「Cisco Spark」(21.1%)、「Slack」(14.5%)に続き、4位を獲得している。
Nemertes Researchのアナリスト、アーウィン・ラザー氏は、Googleはコラボレーション製品の強化を進めているが、「Gmail」との連携ではまだ改良すべき点が残っているという。例えば、Gmailのスレッドからチャットを開始できるようにするなどだ。
「Googleは脅威として成長すると同時に、潜在的な競合他社との連携も進めている」とラザー氏は述べた。
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