Googleが2018年2月末、チャットツール「Hangouts Chat」の一般向け提供を開始した。チャットツールをシステム運用に生かす「ChatOps」に興味を持っているITプロフェッショナルから見ると、Hangouts Chatの初期リリースは足りないものが多く、登場も遅過ぎたようだ。
2017年にβ版がリリースされたHangouts Chatは、Googleの生産性向上/コラボレーション用ツール群「G Suite」に含まれる。G Suiteは、開発部門と運用部門が連携して進めるシステム開発手法「DevOps」の採用企業の間で、非常に人気がある。以前からG Suiteのロードマップには、コラボレーションを改善し得るユニークな人工知能(AI)関連機能の開発が含まれていた。
Hangouts Chatの一般提供までには、チャットツールとして人気のある「Slack」の登場(2013年)から約5年、AtlassianによるSlack競合ベンダーHipChatの買収(2012年)から6年の月日を要した。2017年、Atlassianはチャットツール「HipChat」の後続として「Stride」を発表し、Microsoftも競合となる「Microsoft Teams」を発表した。
「Slackは依然として優れた体験をもたらす、洗練されたツールだ」。スウェーデンのワークフローベンダー、FavroのCEO兼共同創業者であるパトリック・パルム氏は、こう指摘する。FavroはSlackの導入により、社内でのメールやりとりの必要性をほぼなくし、ワークフローを効率化できたという。同氏はソースコード管理サービス「GitHub」やインフラ構成管理自動化ツール「Terraform」とSlackとの連携にも注目する。
Favroは、2017年3月にプロジェクト管理ベンダーHansoftから独立して別会社になる前から、ChatOps用にSlackを使用してきた。2018年1月にFavroが発表した、Atlassian「Trello」の競合となるプロジェクト管理ツールも、Slackとの連携が可能だ。Favroは以前、ビデオ会議ツールとしてGoogleの「Hangouts」を評価したが、Microsoftの「Skype」を使用することになったという。
「Hangouts Chatの動向は追っていく」とパルム氏は言う。同氏が特に注目するのは、そのAI機能だ。
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