機能統合の流れから一変
「ハングアウト」はどこにいく? Googleの新サービス「Allo」と「Duo」とは
新しいコミュニケーションアプリケーションとして「Allo」と「Duo」を発表したGoogle。これをきっかけに、コミュニケーションサービスを消費者向けと企業向けに分ける可能性がある。
最近、Googleは2つの新しいアプリケーション「Allo」と「Duo」を発表した。Alloは人工知能を搭載したメッセージングアプリケーションだ。人工知能は、新しい仮想アシスタントツールの「Google Assistant」によって実現している。一方のDuoは、1対1のビデオ通話アプリケーションだ。
「Google フォト」と「Google ハングアウト」を「Google+」と切り離し独立させることは、ハングアウトを小さな要素に分けることで、完了したといえるかもしれない。最近まで、Googleは全ての資産をGoogleハングアウトに統合すべく努力していた。電話関連サービス「Google Voice」とAndroidデバイスでのショートメッセージサービス(SMS)の送受信もGoogleハングアウトに移行していた。
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Googleサービスのビジネス活用事例
ただし、2015年から変化が起きている。Googleメッセージング戦略は、SMSをGoogleハングアウトからもっとシンプルな「Android」アプリケーションの「Messenger」にシフトしている。また次世代のキャリアメッセージングプロトコルを見据えて、Googleはリッチコミュニケーションサービスに重点を置いたベンダーJibe Mobileを買収している。
AlloとDuoの公開に伴い、Googleは消費者向けと企業向けのコミュニケーションサービスを切り離すための次の重要な一歩を踏み出している。もう、全ての機能を統合するアプリケーションは存在しない。AlloとDuoはどちらも、2016年夏にAndroidとAppleの「iOS」で利用可能になる見込みだ。
データマイニングと機械学習を利用したGoogleメッセージング
Alloは、Googleの消費者向けメッセージングアプリケーションだ。現在、メッセージングサービスは、人々や企業が互いに交流する本格的なコミュニケーションおよびEコマースのプラットフォームへと成長を遂げている。
Alloは人工知能という付加価値が付いたメッセージングアプリケーションである。人工知能により、状況に応じてユーザーに返信コメント提案できる。良くも悪くも、この機能はスマートフォンの利用時に、メールのやりとりについて考える必要性を少なくする。
人工知能の機能により、Alloはセッションの境界を越えて、Googleが保存した他のデータからレストランの候補などを引き出すことができる。これは、Googleに興味深い収益の場になり、企業にとって広告を掲載したり、コンテンツを公開したりする場となる。
Googleのメッセージングアプリケーションがターゲットにしている競合アプリケーションは、Facebookの「Messenger」、WhatsAppの「WhatsApp Messenger」、Tencentの「WeChat」などのメッセージングアプリケーションだ。Googleは、同社が得意としているデータマイニングや機械学習、人工知能を利用して、この分野で優位に立とうとしている。
AppleのFaceTimeに対抗するビデオ通話
最近公開されたもう1つのアプリケーションは、1対1のビデオ通話アプリケーションのDuoだ。この点では、FaceTimeと何の違いもない。FaceTimeと違うのは、DuoはAndroidとiOSの両方で使えるように計画していることだ。ただし、DuoはWebRTCを採用しているにもかかわらず、現在Webブラウザで機能することは期待されていない。
Duoを差別化する他の2つの要因は次の通りだ。
- Duoには「Knock Knock」(とんとん)という機能がある。この機能は、電話をかけてきた人の動画が呼び出し中に送られ、受信側は電話を取る前に掛けてきた人の動画を見ることができる。この機能により、さらにスムーズに会話を始めることができる。
- Googleは試験段階にある「QUIC」プロトコルを採用してエクスペリエンスを最適化している。このプロトコルの目的は、通話中のメディアの品質に影響を与えることなく呼び出しの処理を速くすることだ。
DuoとAlloが統合されたアプリケーションがAndroidで提供される兆候はない。これらのアプリケーションは、利用するためにユーザーがインストールしてオプトインする必要があるスタンドアロンアプリケーションとなるのだろうか。それともAndroidスマートフォンの標準アプリケーションになるのだろうか。はたまた、電話のダイヤル画面から利用できるようになるのであろうか。まだその傾向は分からない。だが全体的に見て、DuoがFaceTimeの競合アプリケーションになることは間違いない。
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