ANAグループが導入した「世界を1つにする起爆剤」とはSaaSで変わったワークスタイル(1/2 ページ)

2013年に「Google Apps for Work」をグローバルで導入したANAグループ。導入の狙いとは何だったのか。導入の背景とその効果を担当者が語る。

2015年08月06日 08時00分 公開
[藤本京子]
 従業員一人一人に変化が求められている 顧客ニーズをカスタマイズすることが求められる今、従業員一人一人に変化が求められている(出典:林氏の講演資料を基に編集部で修正)《クリックで拡大》

 1952年に創業した全日本空輸(ANA)は、2015年6月時点で世界37都市73路線、国内51都市120路線に就航する航空会社だ。2013年4月に持株会社制に移行し、ANAホールディングスの傘下にANAに加え、ANAウイングスやエアージャパン、バニラ・エアなどを抱える。

 そのANAグループが2013年3月に「Google Apps for Work」(以下、Google Apps)を導入したのは、同社が目指すワークスタイルを実現することが主な目的だった。

 目指すべきワークスタイルとは、ワークライフバランスを高めることと、ダイバーシティ(※)を推進することだ。「仕事の効率化が進むと、時間の余裕が生まれ生活が充実する。充実した生活が仕事の生産性をさらに高めるというサイクルができる」と、全日本空輸 業務プロセス改革室 イノベーション推進部 業務イノベーションチーム 主席部員の林 剛史氏は説明する。

※性別や人種、年齢、価値観などの多様性を持つ人材を積極的に活用しようとすること。

 またANAグループは現在、事業のグローバル化を進め、国際線における外国人客を2016年度に50%にまで増加させようとしている。こうした中で、「視野視点を広げつつ違いを尊重し合える環境を作りたかった」と林氏はGoogle Apps導入の背景を語る。

情報共有が困難な職場環境

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