「Microsoft Teams」がLinuxで利用可能に 背景には「Slack」との競争ソフトウェア開発者に朗報?

Microsoftは「Microsoft Teams」のLinux版の提供を開始した。昔は競合するソフトウェアやOSに対して排他的な傾向にあった同社が、LinuxユーザーにTeamsを提供するのはなぜなのか。

2020年01月17日 05時00分 公開
[Jonathan DameTechTarget]

 Microsoftは2019年12月、チームコラボレーションサービス「Microsoft Teams」の「Linux」版クライアントソフトウェアを公開した。これによりソフトウェア開発者へのTeamsの普及を促進する狙いだ。

 クライアントOSとしてLinuxを利用して仕事をすることを好むソフトウェア開発者は少なくない。TeamsはこれまでLinuxで利用できなかったが、競合サービスの「Slack」は何年も前からLinuxで利用できる。

 「私が調査した中で、SlackとTeamsの両方を運用している企業の多くでは、ソフトウェア開発者がSlackを使っている」と、調査会社Nemertes Researchのアナリスト、アーウィン・ラザー氏は語る。TeamsのLinuxクライアントの登場で、企業の間でTeamsの全社展開が進む可能性がある。

 TeamsのLinuxクライアントは、通話やビデオ会議を含むTeamsの主要機能を搭載する。ただし一定の制約もある。例えば会議のときに便利な管理機能が、「Windows」や「macOS」向けクライアントほど充実していない。

 それでもTeamsのLinuxクライアントの提供は、同社にとって重要な戦略だ。MicrosoftはTeamsについて「Linuxデスクトップで使える初の『Office 365』アプリケーションだ」と言及している。ただし同社は、Linux対応アプリをさらに投入するのかどうかについては明らかにしていない。

競合OSに排他的なMicrosoft、方向転換の理由は

ITmedia マーケティング新着記事

news171.png

2024年のGW予算は横ばい 賃上げよりも物価高と円安の影響が勝る?――インテージ調査
インテージが全国の15歳から79歳の男女を対象に実施したゴールデンウイークに関する調査...

news148.jpg

CNN幹部が語る、メディアビジネスにとってのAIのリスクと機会
生成AIがコンテンツを量産し、真偽の明らかでない情報があふれかえる中、メディアの価値...

news016.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2024年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。