それぞれどのような機能があるのか、どのくらい使われているのか
「Microsoft Teams」のユーザーが2000万人を突破、「Slack」の対抗策は?
「Office 365」の2億人のユーザーの間で、「Microsoft Teams」の利用が増え続ける見通しだ。競合の「Slack」もシェアを拡大すべく、機能の追加やUIの改善を進めている。
Microsoftは2019年11月19日、チームコラボレーションサービス「Microsoft Teams」の1日当たりのアクティブユーザー数が2000万人を突破したと発表した。競合サービスの「Slack」を提供するSlack Technologiesの株価が同日に8%以上下落したのは、Microsoftの発表が一因だったと考えられる。Teamsが台頭する中で、Slack Technologiesの株価は2019年6月以来、徐々に下がり続けていた。
Slack Technologiesと違い、Microsoftは膨大な数の既存顧客に照準を絞ることができる。Microsoft製クラウドオフィススイート「Office 365」の月間2億人を超えるユーザーは、追加料金なしでTeamsを利用できる。
「Office 365の多数のパッケージにTeamsを含めることができる点で、Microsoftは優位にある」。調査会社Frost & Sullivanのアナリスト、ロッド・アーノルド氏はそう解説する。
Microsoftには、パートナー各社のネットワークを世界規模で構築している強みがある。Slack Technologiesもパートナープログラムを立ち上げたが、規模ではMicrosoftに及ばない。
SlackとTeamsはそれぞれどのくらい使われているのか
Slack Technologiesの広報は「以前も言った通り、ユーザーが積極的にサービスを使ってくれなければ、職場を変革することはできない」と語る。同社はユーザーのSlackの利用を活発にすることに力を入れて、Teamsユーザーの増大を阻もうとしてきた。Slack Technologiesによると、Slackの有料プランを契約するユーザーがSlackに接続している時間は1日当たり9時間、活発に利用している時間は90分だという。
MicrosoftはTeamsユーザーの活用状況について、比較できる数字を公表していない。同社の発表によると、2019年10月の1カ月でユーザーがTeamsで音声またはビデオ通話をした回数は合計2700万回、Teamsに保存したドキュメントを使用した回数は2億2000万回だった。
Slack Technologiesによると、Slackのユーザーは1日当たり1200万人余り。過去3年の間に3倍以上に増え、Slackはチームコラボレーション市場でトップクラスに立つようになった。
機能追加で対抗するSlack
チームコラボレーション大手のMicrosoftやCisco Systemsに先駆けて、Slackは時として革新的な機能を追加してきた。例えば2019年には、数クリックでメールをSlackにエキスポートできる手段を開発した。MicrosoftがTeamsに同様の機能を実装するのは2020年初めになる見通しだ。
Slack Technologiesは黒字を出したことがない。2018年度は4億ドルの売り上げに対して1億3900万ドル近い赤字だった。黒字転換のためには、従業員が数千人規模の企業との契約をさらに増やす必要がある。しかしそうした企業の多くは既にOffice 365を使っている。
経済紙Wall Street Journalの取材に対して、Slack TechnologiesのCEOを務めるスチュワード・バタフィールド氏は、同社の大手顧客上位50社のうち70%がOffice 365を使っていると述べた。またTeamsに関するGoogle検索のトレンドは、クライアントソフトウェアのアンインストール関連が少なくないことも指摘した。
Slackはこの1年の間にユーザーインタフェース(UI)を見直して、オフィスワーカーにとっての使いやすさ向上を図ってきた。Slackはもともとソフトウェアエンジニア向けに提供されていたことから、ユーザーとの関わり方や他製品/サービスとの連携方法が独特だった。
2019年11月、Slackは太字の使用やリストの作成ができる新しい書式設定用ツールバーを搭載した。アップデート前は、文字を太字にするためには太字にしたい箇所をアスタリスクで囲むという非直感的な作業が必要だった。ツールバーを使うことで、「Microsoft Word」のようなアプリケーションで慣れ親しんだ方法で書体を変えたり、メッセージを書いたりすることができる。
MicrosoftはTeamsを「Skype for Business」の後継と位置付けて、多額の投資をしている。2019年11月にはSalesforce(salesforce.com)と提携し、同社のCRM(顧客関係管理)サービスをTeamsと連携させると発表した。この提携によって、Teamsユーザーはさらに増加する可能性がある。
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