コラボレーションツールによって集中力はそがれ、情報を見つけるのに時間がかかるようになる。コラボレーションツールの導入によって低下した生産性を上げるには、どうすればいいのか。
前編(Computer Weekly日本語版 9月19日号掲載)では、「コラボレーションツールによる生産性向上」への懐疑論を紹介した。
後編ではコラボレーションツールの弊害である集中力の低下とその改善策、さらなる生産性向上のヒントを紹介する。
人間は反射的に反応するようにできている。本来備えている習性により、外部からの刺激に反応せざるを得ない。電話が鳴れば反射的に受話器を取る。
メッセージを受信すると(そしてその通知を受け取ると)、従業員はプロジェクトへの集中力がそがれる。メッセージを読み、必要であれば返信しなければならない気持ちに駆られる。人によっては、誰かが今入力していることを示すアニメーション通知にどうしても目が行ってしまうため、会話が終わってから元の仕事への集中力を取り戻さなければならない。これら全てが貴重な時間を奪っている。
加えて、コラボレーションツールが提供する情報が多過ぎることで、仕事への集中力がさらに散漫になる。企業全体で起こっている全てのことに関する情報を、ふるいにかけられないまま浴びせ続けられると重要な情報、後回しにできる情報、無視しても構わない情報を判別するのは難しい。
コンサルタントのシェリー・ベバン氏は次のように話す。「使用するチャネルが多過ぎると、情報過多に陥る危険性がある。あらゆるチャネルに均一に応答するのは到底不可能なので、境界線を設けることが重要だ」
そのほとんどが長いスレッドに全ての情報を記憶するため、コラボレーションツールが共有する情報は見つけにくいことが多い。数週間前、数カ月前に共有した情報を見つけ出すのに時間がかかる。
ゴールデン氏は次のように述べる。「コミュニケーションツールの数が多過ぎて、連携を保つのは難しくなる一方だ。情報を共有リポジトリ経由で流すようにしなければ、やりとりが失われる可能性がある」
企業がまず取り組まなくてはならないのは、
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