Microsoft Teamsに勝てるか
Slackがパートナー戦略でMicrosoftやCiscoに攻勢 大企業での利用は広がるか?
Slack Technologiesは「Slackサービスパートナープログラム」を開始し、さまざまな導入・活用支援サービスを提供する。アナリストは「パートナーエコシステムは長期的な存続に不可欠」と評価する。
Slack Technologiesは2019年11月に「Slackサービスパートナープログラム」を開始し、ITサービス会社やコンサルティング会社との提携に乗り出した。中堅企業や大企業におけるチームコラボレーションアプリ「Slack」の導入を支援し、活用を促すためだ。
これはSlack Technologiesにとってパートナーチャネル構築の重要な第一歩であり、大企業向けの市場でライバルとなるMicrosoftやCisco Systemsとのユーザー企業獲得競争に役立つ。これらのベンダーは、世界中のユーザー企業のサポートを、リセラーやシステムインテグレーター(SIer)に依存している。
ただしSlack Technologiesが最初に組んだパートナーは中小規模だ。同社はまだ世界大手のSIerのパートナーを擁していない。こうしたパートナーと組むまでは、Slack Technologiesは従業員数万人規模の企業に売り込みをかける上で、MicrosoftやCisco Systemsのような競合に対して非常に不利な立場にある。
金融アナリストの間では最近、Slack Technologiesに対する厳しい見方が出ていた。「Slackは長期的に見て、企業市場で『Microsoft Teams』に太刀打ちできないのではないか」との懸念からだ。この数カ月間、Slack Technologiesの株価はじりじりと下落し、株式時価総額は190億ドルから120億ドルを割り込むまで減少した。
Slackサービスパートナープログラムの中身
Slack Technologiesのパートナーは、従業員数250人以上の企業におけるアプリケーション連携や従業員トレーニングに加え、クラウド移行の一環としてSlackを効果的に活用する計画の策定を支援する。Slack Technologiesはパートナー7社と共同で、米国、英国、日本でこのパートナープログラムを展開する。
「今後はリセラープログラムも立ち上げる可能性がある」と、Slack Technologiesのグローバルアライアンスおよびチャネル責任者、リッチ・ハスラシャー氏は語る。
変更履歴(2020年1月9日16時37分)
掲載当初「同社(Slack Technologies)は当面、パートナーが取り次いだユーザー企業の初年度契約額の8%相当を、パートナーに仲介手数料として支払うことになっている」と記載していましたが、同社から8%という数値は誤りだという指摘がありました。同社は仲介手数料を公開しておらず、正確な数値に修正できないことから、該当の内容を削除しました。本稿は変更済みです。
Slack Technologiesが最初に提携したパートナーは、Robots & Pencils、Adaptavist、アビームコンサルティング、リックソフト、Rainmaker Solutions、Onix Networking、cPrimeだ。Slack Technologiesは2020年2月か3月ごろに、欧州、オーストラリア、中南米の市場向けに、サービスパートナープログラムに参加する企業を増やす計画だという。
「適切なパートナーエコシステムの構築は、Slackの長期的な存続に不可欠だろう」と、調査会社ZK Researchの主席アナリストを務めるズース・ケラバラ氏は指摘する。「Slackは単なるメッセージングアプリケーションの枠を超えている。だが多くの企業は、このアプリケーションをフルに活用する方法が分からずにいる」と同氏は説明する。「長期にわたって存続するのは、製品ではなく、プラットフォームやそれに関連するものだ」と同氏は指摘。Slackがそうした道を進みたければ、サービスパートナープログラムは「取り組まなければならないものの一つだ」と語る。
パートナーチャネルの構築は、Slackを個々のビジネス部門やエンドユーザーのグループではなく、IT部門に売り込むのに役立ちそうだ。Slackの日次アクティブユーザーは2019年9月時点で1200万人以上だが、有料ユーザーは600万人超だ。全社的な導入契約をもっと獲得できれば、有料ユーザーの拡大にプラスに働く可能性がある。
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