2019年12月03日 08時00分 公開
特集/連載

Computer Weekly製品ガイドSlackだけじゃない、小売業界で台頭するメッセージングアプリ

エンタープライズコラボレーションソフトウェアのSlackは、2019年の上場で一気に名声を高めた。この分野にはどのような選択肢があり、この技術をどう使っているのか。

[Ben Sillitoe,Computer Weekly]

 コラボレーションソフトウェア企業Slack Technologies(以下Slack社)の米ニューヨーク証券取引所への上場は特に多くの関心が集まった。

 Slack社のメッセージングサービスは複数の業界で定着している。小売業界ではBenefit Cosmetics、Intu Digital、Walmart傘下のJet.comなどが顧客として名を連ねており、Slack社の成長に対する期待は大きい。同社の「Slack」はデジタルメッセージングとコラボレーション、情報共有のための企業向けプラットフォームであり、電子メールや(デジタルではない)物理的な伝言板の代替を提供する。

 Clarins UKのマネージングディレクター、デビー・ルイス氏によると、同社はもう一つのエンタープライズコラボレーションプラットフォーム「Workplace by Facebook」を採用したことで、経営陣にも第一線の従業員にとっても好影響が出ているという。

 多くの企業がコラボレーションソフトウェアや技術を社内コミュニケーションのために提供しているが、いずれも機能は少しずつ異なる。Workplace by FacebookはMicrosoftの「Yammer」やSlackと並んで大手に分類されるが、StorIQ、Yapster、Ziplineといった新興勢力も台頭しつつある。一方、企業向けリスト作成ソフトウェア「Trello」を保有するAtlassianは、2018年に「Stride」と「Hipchat」を打ち切り、株式と引き換えに知的財産をSlack社に売却した。

障壁の突破

 YammerはスーパーマーケットチェーンのSainsbury'sやDIY小売りチェーンのKingfisherといった大手に採用されている。一方、Workplace by FacebookはFarfetchやO2の親会社Telefonicaといった企業で評判がいい。

 Yapsterのような新興企業について、製品開発に貢献でき、サプライヤーとの親密な関係を築けるという理由で魅力を感じるという小売業者もある。

 Workplace by Facebookについては、私生活での利用とあまりに広く結び付いているという理由で業務への導入に懸念を示す小売業者もある。

 ドーナツ&コーヒーチェーンKrispy Kreme Doughnutの人事サービスマネジャー、ニッキー・プラングリー氏によると、欧州連合(EU)のGDPR(一般データ保護規則)が発端となって公式ツールの必要性が生じ、会社の情報を共有できるWhatsAppの代替が必要になった。




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