規模や用途に応じてさまざまなネットワークがある。Webコンテンツを高速配信することを目的としたネットワークの「CDN」について解説する。
ITにおいてネットワークは、不可欠な基盤だ。その規模は家庭内から世界各国まで、有線と無線に分かれて多岐にわたる。企業のネットワーク担当者は、多様なネットワークの特徴を理解することが重要だ。コンテンツ配信の高速化などが期待できる「CDN」(コンテンツデリバリーネットワーク)について解説する。
CDNとはエンドユーザーに Webサイトやアプリケーションなどのコンテンツを効率よく配信するための仕組みであり、各地に分散するサーバ群が相互に連携し合うことによって構成するネットワークを指す。
CDNはエンドユーザーとサーバ間の物理的な距離を短縮することで、Webアプリケーションや動画ストリーミングなどのコンテンツの転送速度向上を基本的な目的とする。
CDNベンダーは、世界各地に「キャッシュサーバ」(代理サーバ)を配置している。キャッシュサーバにコンテンツを転送しておくことで、エンドユーザーがコンテンツの配信を要求した際、最寄りのキャッシュサーバからコンテンツを配信する。こうした仕組みにより、コンテンツを効率的に配信することが可能になる。
CDNを利用することで以下のメリットが期待できる。
CDNの主なユースケースは次の通りだ。
近年はエンドユーザーの利用するデバイスや、サイト内の滞在時間などの行動パターンを分析して提供するCDNサービスもある。
次回は「VPN」(仮想プライベートネットワーク)について紹介する。
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