デルが都内にデモ・検証施設を備える東日本支社を新設。都内の顧客に対する営業力を強化するとともに、デモ・技術サポート体制の強化により顧客囲い込みを図る。
デルは8月29日、東京都港区に東日本支社を新設するとともに、同支社内に「ソリューション・イノベーション・センター」を設置すると発表した。同施設は9月1日に開設する。
新設する東日本支社は、都内の営業活動拠点、デモや技術検証を行うソリューション・イノベーション・センター、および法人向けクライアント製品の展示スペースの3つの施設により構成される。同社 執行役員 ソリューション・サービス・デリバリー本部長の諸原裕二氏は、同施設を新設した目的について「弊社は神奈川県川崎市に本社を置いているが、東京の顧客の要望により迅速に対応するために、営業担当者が自由に使えるフリーアドレス形式のオフィスを都内に設置した。またソリューション・イノベーション・センターは、これまで本社に設置されていた検証用ラボの設備を大幅に拡張し、顧客がデル製品の導入・運用をスムーズにするための支援体制を整えた」と説明する。
ソリューション・イノベーション・センターは、商用データセンターと同等の設備を持つ。28台のラックの中に同社の最新のサーバ/ストレージ製品約200台を設置、ラック免震プラットフォームによる地震対策や冷却効果の高い床下空調、二重化電源などを装備する。サーバ仮想化技術を導入することにより、物理サーバの台数以上のデモ・検証環境も構築可能とした。
同社 ノース・アジア ソリューション&アライアンス・マーケティング本部 本部長の宮本啓志氏は、同施設の用途について「28台のラックのうち、7台は定型のデモ実施に使用する。本施設を新設したことで、従来の5倍の種類のデモを実施できるようになった。残りの21台は、顧客の環境を想定した技術検証作業と社内での検証作業に使用する」と述べた。
デモには「ハードウェア&インフラストラクチャ」「仮想化」「メッセージング」「データベース」「システム管理」のソリューションごとに、定型のシナリオが複数用意されており、施設内に設置されたミーティングルームで体験することができる。
同社は今後同施設を活用し、仮想化や省電力化、巨大データの管理といった課題解決に向けたソリューションを顧客に提供していくとしている。
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