スーパーコンピュータの新ラインアップ「SR16000 モデルVL1」を発売。最大I/O性能は既存モデルの4倍となる48GB/s、1ノード当たりの理論ピーク性能は既存モデルの約2倍となる1.28TFLOPSを実現した。
日立製作所は9月19日、流体解析や衝突解析、気象予測といった科学技術計算分野向けのスーパーテクニカルサーバ「SR16000シリーズ」の新ラインアップ「SR16000 モデルVL1」を発表した。9月22日より販売・出荷を開始する。
SR16000 モデルVL1は、1ノードに最新のPOWER 6プロセッサ(5.0GHz)を最大32個、メモリは最大1Tバイト搭載可能なスーパーコンピュータシステム。大容量メモリを共有した多数のプロセッサ間で処理を分担して行うことができるため、大規模な行列計算や数値シミュレーションなどの複雑な科学技術演算をより高速に処理できる。また、I/Oの拡張性を大幅に増強し、PCI-X(※)を240スロットまで拡張したことで、最大I/O性能は既存モデルの4倍となる48GB/sを実現した。また、1ノード当たりの理論ピーク性能は既存モデルの約2倍となる1.28TFLOPS(テラフロップス)を実現している。価格は個別見積もり。
(※)コンピュータ内のデータ伝送路であるPCIバス規格の拡張版
モデルVL1は、UNIX互換OSであるIBM AIXを採用したスカラ型スーパーコンピュータシステム(※)となる。同社が培ってきた運用管理のノウハウや、演算の並列処理化を自動で行う「自動並列化コンパイラ」、クラスタ管理技術などの独自技術によって、最適のチューニングサポートを提供することで、ユーザーは本モデルの性能を最大限に引き出して利用できるとしている。
(※)汎用のマイクロプロセッサを大量に搭載したスーパーコンピュータシステム
なお、現在ベクトル型機(※)を利用しているユーザーに対しても、システム導入/構築などのサービスメニューや、ユーザーのプログラム環境に応じたチューニングサポートなどを行い、ベクトル型機環境からの容易なプログラム移行を実現するとしている。
(※)ベクトル(1次元の配列)を単位として演算を行うスーパーコンピュータシステム
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