不正広告からブラウザとサーバを守るには急増するブラウザ経由の脅威

攻撃者はWebブラウザ経由で悪質コードをこっそり仕掛けようとする。対策は簡単ではないが、防止することは可能だ。

2008年09月26日 07時30分 公開
[Marcos Christodonte II,TechTarget]

 Webブラウザは何年も前から日々の仕事の一部になっている。Webブラウザを使ってビジネスプロセス合理化を図ったり、会社のイントラネットにアクセスしたり、ものの数秒で世界中から情報を収集できる。

 Webブラウザはアプリケーションデータからリンクや画像、そしてJavaAjaxを使ったクリエイティブな広告に至るまで、大量のWebサイト情報を表示する責任を担っている。企業がWebブラウザを多用していることを攻撃者は知っているので、正規サイトを改ざんしてWebブラウザ経由で悪質コードをこっそり企業に仕掛けようとするのだ。

Web広告

 Web広告はWebサイト運営者にとって大きな収益源となっている。多くの無料サイト、特にソーシャルネットワークサービス(SNS)、ブログ、フォーラム、ニュースサイトはWeb広告で運営されている。

 Web広告は事実上何百万人ものユーザーに届く無限の可能性を持っており、攻撃者は悪質コードを仕込む侵入口として目を向けている。Webサイト上の広告スペースはスクリプトを通じて画像とメディアを表示し、ユーザーのクリックを誘う仕組みになっている。この広告をホスティングしているサーバを攻撃者が乗っ取れば、URLリダイレクトを使って自分たちのマルウェアをホスティングしているWebサイトにユーザーを送り込める。

WebサイトとWebサーバ悪用の仕組み

 Webサイトの広告をクリックすると、ユーザーは普通、別のWebサイトにリダイレクトされる。そのサイトを改ざんすれば、広告によって表示されるページを攻撃者が完全にコントロールすることが可能になる。

関連ホワイトペーパー

ブラウザ | 脆弱性 | マルウェア | ボットネット


ITmedia マーケティング新着記事

news079.jpg

狙うは「銀髪経済」 中国でアクティブシニア事業を展開する企業とマイクロアドが合弁会社を設立
マイクロアドは中国の上海東犁と合弁会社を設立。中国ビジネスの拡大を狙う日本企業のプ...

news068.jpg

社会人1年目と2年目の意識調査2024 「出世したいと思わない」社会人1年生は44%、2年生は53%
ソニー生命保険が毎年実施している「社会人1年目と2年目の意識調査」の2024年版の結果です。

news202.jpg

KARTEに欲しい機能をAIの支援の下で開発 プレイドが「KARTE Craft」の一般提供を開始
サーバレスでKARTEに欲しい機能を、AIの支援の下で開発できる。