「勘や度胸ではなく、科学的な経営管理を」──SASが経営管理・管理会計分析の新製品NEWS

「SAS Intelligent Scorecarding」および「SAS Intelligent Forecasting for Finance」を発表。IFRS適用やグローバル経営に対応する「予測型経営管理」を支援するという。

2010年09月17日 18時41分 公開
[納富友三,TechTargetジャパン]

 SAS Institute Japanは9月16日、経営管理・管理会計支援製品「SAS Intelligent Scorecarding」および「SAS Intelligent Forecasting for Finance」の提供を開始した。IFRS(国際会計基準)で求められる財務状況の将来予測と、経営管理の高度化する「予測型経営管理」ソリューションとしている。

 SAS Intelligent Scorecardingは、経営管理・業績管理分野で実績のある「SAS Strategy Management」の最新版の新機能により、KPI(重要業績指標)間の相関関係を統計的に分析した上で、KPI間の関係性を可視化するソリューション。目標を達成するためには、どの指標を強化する必要があるのかを特定することができるという。

画像画像 商品や部門など階層を意識した統計予測画面。過去実績や需要に影響を与えるイベントなどから統計的な予測手法に基づいて時系列の予測値を作成する《クリックで拡大》
画像 「Excelと人手だけでは『集計』で終わってしまい、分析まで手が回らない。予実管理で終わらない、『予測』に基づく業績管理環境の整備を」(宮田氏)

 SAS Intelligent Forecasting for Financeは、予算策定や連結リポーティング支援製品「SAS Financial Management」に、「SAS Forecast Server」による時系列予測の機能を加えることで、予算策定の精度向上を支援するソリューション。前年の実績に特定の割合を乗じて予算策定する方法ではなく、各種の勘定科目やKPIに影響を及ぼすさまざまな要因や過去の実績データに基づくことで、将来値の精密予測を支援する。

 IFRSでは、合理的な根拠に基づいた業績評価や会計予測を開示する必要がある。SAS Institute Japan 執行役員 ビジネス開発本部長兼プロフェッショナルサービス本部長の宮田 靖氏は「KPIを設定しても、そもそもそれが本当に達成できる数値なのか、精度の高い目標なのか判断できていない企業は多い」と現状の経営管理や管理会計の問題点を指摘。過去のデータを基にした意思決定だけでなく、「精度の高い予測」ができる環境を整備する重要性を強調した。

 「生産拠点としてだけでなく販売拠点としても海外の重要性が増すなど、企業を取り巻く環境は急速に変化している。グローバル視点での経営・会計管理が求められる中、経験や勘や度胸ではなく、予測・分析を駆使し、KPIの実行性を予測できる科学的な経営管理が必要だ」(宮田氏)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

事例 株式会社primeNumber

一週間かかっていたデータ転送が30分で完了、事例に学ぶデータ基盤の導入効果

データの利活用を進めるためにはデータ基盤の導入が必要だ。しかし、データ基盤を構築/運用するためにはさまざまな課題を乗り越えなければならない。本資料では、データ活用環境の構築に成功した15社の事例からそのヒントを解説する。

製品レビュー 日本オラクル株式会社

有用なインサイトを獲得するには? 実践を阻む課題を解消するデータ基盤活用術

データから得られるインサイトを活用して、企業の競争力を強化していくことの重要性が高まっている。しかし、有用なインサイトの生成は簡単なことではない。その実践を阻む課題を確認しながら、解決策について解説する。

製品資料 ユーソナー株式会社

潜在ターゲットへのアプローチを効率化、消費者の真のニーズを捉える方法とは?

昨今、法人営業においては消費者のニーズを正確に捉え、迅速に対応することが求められている。こうした中で注目されているのが、インテントデータ活用による顧客の興味関心の可視化だ。本資料では、インテントデータのポイントを解説する。

市場調査・トレンド 株式会社セールスフォース・ジャパン

AI時代のデータガバナンス戦略、効果的に実装するために知っておきたい5つの柱

データの爆発的な増加に加えてビジネスにおけるAI活用が加速する中、AIのメリットを最大限に引き出すためにもデータガバナンスの重要性が高まっている。AI時代のデータガバナンスにおいて押さえておきたい5つの柱を解説する。

製品資料 日本電気株式会社

Tableauのクラウド移行により、運用負荷を削減しながら利便性を向上させる方法

データ分析・活用とその前提となるデータ可視化のため、多くの企業で導入されているTableau。有用性の高いツールだが、「運用・保守にコストやリソースが割かれる」などの課題もある。これらの課題を解消する方法を探る。

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...