“使われないIT”を学校に生まない5つの視点――附属新潟小学校 片山敏郎教諭iTeachersに聞く、IT活用「3つの秘訣」【第6回】

20年以上の教員経験に加え、日本デジタル教科書学会の会長も務める、新潟大学教育学部附属新潟小学校 片山敏郎教諭。研究者と実践者の視点から、教育機関のIT活用の秘訣を語る。

2014年07月08日 08時00分 公開
[神谷加代]

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 新潟大学教育学部附属新潟小学校の片山敏郎教諭は、同校の4年生を受け持つ小学校教諭だ。教員歴20年以上のベテラン教員であると同時に、日本デジタル教科書学会の会長でもあるという、アカデミックな一面も持ち合わせる。

 デジタル教科書学会は、デジタル教科書/教材に関する学術的な研究や授業実践、その効果、意義を発信することを目的に、2012年5月に設立された。教育実践者と研究者という、立場の異なるメンバーで構成されているのが特徴だ。

 実は片山教諭は、同学会が発足する前から、自身が立ち上げ発起人になり「みんなのデジタル教科書教育研究会」という名称で活動を続けていた。同研究会ではソーシャルメディアの「Twitter」を利用し、全国各地で教育の情報化に取り組む教員らがつながって、新しい学校づくりやデジタル教科書/教材について議論を交わしていたという。

 こうした経験から、「教育現場のさらなる変化には、学術的なデータが必要だ」と考えるようになったという片山教諭。大学の研究者や全国で同様の取り組みをしている教員らに呼び掛け、日本デジタル教科書学会を発足させたという。

 片山教諭は、現在は赴任先の学校で米Appleのタブレット「iPad」を81台導入するなど、IT製品導入の旗振り役となっている。協同的・探究的な学習を支えるツールとしてタブレットを位置付け、実践を繰り返している。研究者と実践者、両方の視点で教育の情報化に取り組む片山教諭が、IT活用の秘訣を語る。

秘訣1:他の教員に“生のIT活用”を示し、取り組みを広げる

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