タブレットは紙と鉛筆の“置き換え”ではない――袖ヶ浦高校 永野教諭iTeachersに聞く、IT活用「3つの秘訣」【第2回】

1人1台の私物iPadを授業に使う、千葉県立袖ヶ浦高校 情報コミュニケーション科。2011年の同科誕生から今までの経験を基に、同科学科長である永野 直教諭がIT活用の秘訣を語る。

2014年03月03日 08時00分 公開
[神谷加代]

関連キーワード

iPad | SNS | 教育 | 教育IT | タブレット


 2011年、公立高校としては全国的にも珍しかった私物端末の授業利用(BYOD)の実施に踏み切ったのが、千葉県立袖ヶ浦高校 情報コミュニケーション科だ(参考:公立高校が「生徒入学時のiPad購入」を義務化できた理由)。同年に新設した同科の生徒は、入学時に自己負担でiPadを購入し、個人の所有物として学校生活のあらゆるシーンで活用している。

 同科は“情報”と銘打っているが、プログラマーやエンジニアなどのIT専門家の育成を目的とした学科ではない。目指すのは、授業の中でITを日常的に活用し、情報社会の中で主体的に活躍できる人材の育成だ。

 2014年3月には2011年に入学した同科1期生が卒業を迎え、2014年4月入学の4期生の倍率は過去最高を記録。2012年には、eラーニングの優秀事例を表彰する「日本e-Learning大賞」を受賞するなど取り組みの評価は高く、全国の教育機関、企業の視察も後を絶たない。

 設立から現在まで、同科の陣頭指揮を執っているのは、学科長である永野 直教諭だ。iPad導入から約3年にわたる現場の経験から見えてきた、IT製品を生かす3つの秘訣を紹介してもらう。

秘訣1:教員1人の取り組みにせず、学校全体の取り組みにする

ITmedia マーケティング新着記事

news148.jpg

天候と位置情報を活用 ルグランとジオロジックが新たな広告サービスを共同開発
ルグランとジオロジックが新たな「天気連動型広告」を共同開発した。ルグランが気象デー...

news130.jpg

“AI美女”を広告に起用しない ユニリーバ「Dove」はなぜそう決めたのか
Unilever傘下の美容ケアブランド「Dove」は、「Real Beauty」の20周年を機に、生成AIツー...

news099.png

有料動画サービス 34歳以下では過半数が利用経験、4割は1日1回以上利用
「ニールセン・ビデオコンテンツ アンド アド レポート 2024」を基に、テレビ画面での動...