クラウドコンピューティングは、ソフトウェアやハードウェア、データベース、サーバなどの各種リソースをインターネット経由で提供するサービス全般を指す。クラウドコンピューティングの目的は、必要なときに必要な分だけリソースを利用してシステムを構築可能にすることにある。(続きはページの末尾にあります)
オンプレミスからクラウドサービスにインフラや基幹システムを移行する企業は、何を目指し、どのような効果を期待しているのか。三重県、ニッセイ・ウェルス生命保険、建設会社の前田道路などのクラウド移行事例を紹介する。
クラウドサービスを利用する企業の悩みとして顕著になってきているのが、コストの肥大化だ。コストを最適化する手法として企業は「FinOps」に注目し始めているが、その実践は容易ではない。何が必要なのか。
小売業者Ocadoは複数のクラウドサービスを駆使することで、“オンプレミスだけ”ではできなかった、自社の要望に沿ったシステム運用ができるようになった。オンプレミスとクラウドサービスを併用する仕組みとは。
英国の鉄道事業者とロンドン動物学会は人工知能(AI)技術を活用した生物多様性の改善に取り組んでいる。AI技術を活用するにはデータと機械学習モデルが必要だ。どう用意したのか。
英国歳入関税庁が、メインフレームからクラウドサービスに移行するために投資を決断した。投資額は15カ月間で440万ポンドにもなる。なぜ英国政府はクラウド移行を急ぐのか。
英国では生物種が1970年から19%減っているという報告がある。生物多様性を改善するため、英国の鉄道事業者はロンドン動物学会と共に、線路付近の動物のモニタリングに取り組んでいる。
日本代表のミッドフィルダー(MF)である遠藤 航氏の電撃移籍により、リバプールFCの各種配信サイトへのアクセスが殺到した。しかし同クラブは、ITシステムを刷新していたことから余裕を持って対処できた。
データベース管理システム(DBMS)の新たな選択肢「NewSQL」とは何であり、なぜ必要なのか。それを理解するには、「ACID特性」をはじめとするDBMSの基本要素を理解することが近道となる。主要な知識を整理しよう。
「ユニファイドコミュニケーション」(UC)は何であり、どのようなメリットがあるのか。UCを導入するには、どのようなステップを踏めばよいのか。UCの基礎知識をおさらいする。
欧州の金融機関が基幹システムをクラウドサービスに移行する動きが加速している。利用するのはインドのITベンダーが提供するクラウドサービスだ。背景には何があるのか。
ベルギーの金融機関Keytrade Bankが、基幹システムをクラウドサービスに移行すると発表した。同行が移行先に選定したのは、インドのITベンダーが提供するクラウドサービスだ。
クラウドファーストの方針の下でシステム移行に取り組む保険会社AIA Group。適切なスキルを持つ人材の確保が移行の鍵になるとみた同社が重視する方策を紹介する。
香港に本社を置く保険会社AIA Groupが、「クラウドファースト」の方針の下でシステムの全面的なクラウド移行を進めている。同社がこのシステム移行において重視するポイントとは。
公共サービスのデジタル化を進めるシンガポール政府。15万人を超える職員と、同国の在住者が求める公共サービスを提供するための開発方針とは。
古い「COBOL」プログラムのモダナイゼーションは積年の課題だ。だがさまざまな問題で足踏みをしている。モダナイゼーションを阻む壁とは何か。
「プライベートクラウド」が何を指すのかについては誤解がある。そもそもプライベートクラウドとは何なのか。プライベートクラウドへのシステム移行を成功させる上での注意点とは。基礎知識をおさらいする。
オンプレミスインフラからハイブリッドクラウドへの移行には、気を付けなくてはならない“落とし穴”が幾つか存在する。それは何なのか。移行を成功に導くために把握しておきたいポイントとは。
MicrosoftなどのIT大手が、世界規模の人員削減を粛々と進めている。その背景には何があるのか。人員削減の先にある“未来”とは。
サーバレスアーキテクチャを具現化するイベント駆動型プログラミング。それを「Kubernetes」で実現する手段として、選択肢になるのが「Knative」だ。そもそもKnativeとは何なのか。活用時の注意点とは。
配車サービスやフードデリバリーサービスを提供するUberは、システムを支えるインフラにOracleのクラウドサービスを採用。Oracleのクラウドサービスは何が魅力的だったのか。
クラウドコンピューティングは、プライベートクラウドとパブリッククラウドに分けることができる。プライベートクラウドはインターネットを経由して、そのユーザー専用のサーバやネットワークのリソースを提供することを指す。パブリッククラウドはインターネットを経由して、さまざまなユーザーが共有するインフラを使ってクラウドサービスを提供することを指す。
クラウドコンピューティングは、ユーザーのクライアント端末から遠隔地にある物理サーバやデータベース、アプリケーションへの接続を、インターネット経由で可能にする。
クラウドコンピューティングは、仮想化技術とインフラ管理の自動化技術に依存している。仮想化によって、物理サーバやデータベースをユーザーが必要に応じて利用できるリソースとして抽象化し、クラウドサービスとして提供できるようになる。インフラ管理の自動化技術によって、クラウドベンダーは大規模なデータセンターの運営ができるようになる。
クラウドサービスは、主にIaaS(Infrastructure as a Service)とPaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)の3種類に分類できる。
IaaSは、仮想サーバ(VM)やストレージなど、アプリケーションのインフラを提供するクラウドサービスを指す。ユーザーは利用料金を支払うことで、一定のスペックのVMやストレージを必要に応じて起動したり、停止したりできる。ユーザーは遠隔地にあるデータセンターのような感覚でサービスを利用する。
IaaSベンダーはユーザーのさまざまな需要に応じるために、VMの種類を複数用意している。これらのVMは、種類によってCPUの性能やGPUの搭載の有無、メモリ容量などが異なる。代表的なIaaSベンダーとして、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft、Googleなどが挙げられる。
PaaSは、ミドルウェアやアプリケーション開発ツールとして提供されるクラウドサービスを指す。ユーザーはインターネット経由でこれらのツールを利用し、アプリケーションを開発したり運用したりできる。大抵のPaaSベンダーは、開発したアプリケーションのホスティングサービスも提供する。主なPaaSとして、Salesforceのアプリケーション開発ツール群「Lightning Platform」やAWSのアプリケーション管理・デプロイツール「AWS Elastic Beanstalk」、Googleのアプリケーション開発・実行ツール「App Engine」などがある。
SaaSは、ソフトウェアをサービスとして提供するクラウドサービスを指す。ユーザーは、インターネットが使えるPCやモバイル端末を通して、どこからでもSaaSを利用できる。主なSaaSには、Microsoftの「Microsoft 365」やGoogleの「Google Workspace」といったクラウドオフィススイートが挙げられる。
プライベートクラウドは、クラウドベンダーやユーザー企業が構築したクラウドインフラのリソースを、特定の組織が占有する利用形態だ。プライベートクラウドはクラウドサービスの利便性と、オンプレミスインフラのセキュリティの堅固さや制御しやすさを両立させる。プライベートクラウドを構築するための技術を提供する代表的なベンダーとして、VMwareやRed Hatなどがある。