トレンドマイクロはウイルス解析センターを母体とした常時監視サービスを開始する。ユーザーにウイルス感染の「気付き」を与えて拡大を未然に防ぐことが目的だ。
トレンドマイクロは2月15日、企業のウイルス対策状況を常時監視するサービス「Expert on Guard」を3月1日より開始すると発表した。同社のウイルス解析センターのノウハウやナレッジをサービス化して提供するもので、サービスメニューによっては駆除ツールの個別提供も行う。
Expert on Guardでは、同社でウイルス解析やサポートを実施する「リージョナルトレンドラボ」内に専用のオペレーションセンターを設置して、ユーザー企業システム内のウイルス感染状況を24時間365日体制で監視する。監視対象のPCなどに情報収集用のエージェントソフトを導入。感染の発生時やウイルス定義ファイルが古くなっている場合はユーザーに通知し、感染ファイルの解析や対策を促すことで感染の拡大を防ぐ。感染状況の監視には、ラボ内の専任エンジニアや日米両拠点のサポートスタッフが連携して当たる。
サービスメニューには「Standard」「Premium」の2つがある。監視以外にも、リサーチエンジニアがウイルス発生状況の月次リポートを作成したりログ分析に基づいた予防策を提案したりするのに加え、Premiumメニューではユーザー環境に合わせて作成した駆除ツールを事前に提供するといったサービスも行う。また、500ユーザー以下の企業を対象に、監視時間やサービス内容を限定した「Basic」もメニューとして用意した。トレンドマイクロによると、当初は同社の企業向けウイルス対策製品のユーザーを対象に提供するが、他社製品のユーザーへの導入提案も順次進めていくという。
Expert on Guardは1年ごとに契約更新する形態を取る。1年間のサービス料金(税抜き)は、1000〜1499クライアントを対象にした場合、Standardが278万円、Premiumが589万円。Basicは、同クライアント数で198万円となる。なお、Premiumを利用するには、同社の有償サポートサービス「トレンドマイクロプレミアムサポート」を別途契約する必要がある。
トレンドマイクロは2008年の法人向けビジネスについて、Webを媒介としたセキュリティ攻撃の手段や対象が常に変化していることを背景に、(1)サービス事業の推進、(2)情報漏えい対策への注力、の2点を柱に据えるという。Expert on Guardは(1)の一環となり、今後も第2四半期には同社のビヘイビア(振る舞い)ベースのウイルス検知技術を生かした自己免疫型ソリューションを、第3四半期には企業内の人材教育や導入コンサルティングをサービス化して提供する予定だ。また(2)については、中長期の戦略として、同社が2007年に買収した米Provillaの情報漏えい防止技術を基盤に、スマートフォンなどの非PC系端末向けのセキュリティ対策製品を展開していく。
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