音声アプリケーションのパケット処理時でもスループットが落ちない性能の高さが売りだという。LANセキュリティを管理するためポート数も増やした。
UTMベンダーのフォーティネットジャパンは4月23日、中規模システム向けUTM(統合脅威管理)アプライアンス「FortiGate-310B」を発表した。内部セキュリティ管理に対応するため、性能とポート密度を大幅に向上させたのが特徴。6月中に出荷が開始される予定だ。
FortiGate-310Bは、同社UTM製品の中ではミッドレンジ機に位置付けられるが、「ネットワークセグメント間を保護する目的で、ゲートウェイだけでなく内部にもファイアウォールを置きたいという需要に応えるため」(マーケティングマネージャの菅原継顕氏)、各部門LANスイッチからのトラフィックを1台に集約可能な、ハイエンド機に匹敵する高密度・高性能のスペックを持たせた。これまでの製品では、LANセグメントごとの脅威対策をするには性能やポート数が足りなかったという。
同製品は、アンチウイルスやURLフィルタリングなどコンテンツのスキャン処理を実行するASIC(特定用途向けIC)に加え、大規模システム向けモデルにのみ採用されていた、ネットワーク層のスキャンを高速化するファイアウォール/VPN専用ASICを搭載することで、ファイアウォール有効時に8Gbps、VPN有効時に6Gbpsのスループットを実現している。VoIP(Voice over IP)などリアルタイム性の高い通信を行うアプリケーションの、64バイトほどのショートパケット処理時でもスループットが落ちることがない。また、10/100/1000Mbpsイーサネットインタフェースを10ポート搭載してポート密度を高めた上、拡張用のAMC(Advanced Mezzanine Card)スロットにポート拡張/ASIC高速化モジュールを挿せば14ポートに増設できる。その際、ファイアウォールスループットは12Gbpsにアップする。
同社によると、価格/ファイアウォールスループット性能比で見ると、1Mbps単位のコストパフォーマンスが同価格帯の競合製品の5~25倍になるとしている。「性能面で企業システムのボトルネックになっているファイアウォールや他社UTMの置き換え需要を狙いたい」(菅原氏)
価格は、初年度保守サービスを含めて148万9500円から(単体では133万円)。また、すべてのセキュリティ機能を標準搭載すると192万円となる。
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