ソニックウォールは、ファイアウォールスループット1.5Gbpsを実現する高性能UTM 2製品を中規模システムを対象に市場投入する。
ソニックウォールは4月9日、中規模システム向けUTM(統合脅威管理)アプライアンスの新製品「SonicWALL Network Security Appliance(NSA)3500」「NSA 4500」を発表した。500〜1000ユーザーでの利用を想定した機種で、同価格帯の他社製品に比べて約3倍のファイアウォールスループットを実現する。
同社は2007年にリリースした大規模向けUTM製品である「NSA E-Class」シリーズをミッドレンジ向けの仕様にした製品。E-Classの製品ラインは、マルチコアCPUの搭載を特徴としている。その点について同社は、「近年のネットワーク帯域の増加に比してUTMに搭載するCPUのパフォーマンスが頭打ちになり、相対的な処理性能の低下がネットワークのボトルネックにつながっている」(ソニックウォール システムエンジニア 奥山剛央氏)と説明する。新製品についても、「マルチコアにこだわった」(奥山氏)結果、NSA 4500では8コアCPUを、NSA 3500では4コアCPUを搭載した。処理性能(CPUのコア数)とハードウェアの二重化をサポートしていない点がE-Classとの主な違いとなる。
NSA新機種はギガビットイーサネットインタフェース×6ポート、USBインタフェース×2ポートを装備。上位機のNSA 4500は、ファイアウォールスループットが1.5Gbps、アンチウイルス機能有効時のスループットが500Mbps、IPS(不正侵入防御)機能有効時のスループットが410Mbpsと、同クラス(100万円台)の他社製品に比べて3倍以上のネットワーク性能を出せるという。「同じ価格帯でもワンクラス上のパフォーマンスを目指した」(同氏)。
OSには大規模向け製品と同じ「SonicOS 5.0」を搭載し、オプションのファイアウォール機能として、HTTP、SMTP/POP、FTPといったアプリケーションのトラフィックの中身を見てフィルタリングしたりアプリケーションごとにポリシーを設定して使用帯域を制限することが可能だ。また、2台での冗長構成時にセッション情報をアクティブ/スタンバイ間で同期することでネットワークの切断を防ぐHA(高可用性)機能もサポートする。
価格は、初年度保守費用を含めた場合、NSA 4500が123万円、NSA 3500が79万8000円(いずれも税抜き)。各販売代理店を通じて販売が開始される。
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