FFRとソフォスがWindows 2000の延命対策キャンペーンを展開。既存セキュリティ製品のサポートを2012年まで継続し、期間限定で価格を20%割り引く。
フォティーンフォティ技術研究所(以下、FFR)とソフォスは7月5日、13日にマイクロソフトがサポートを終了するWindows 2000向けのセキュリティ延命策として、Windows 2000に対応した既存製品のサポートを2012年(FFRは12月末、ソフォスは7月末)まで継続すると発表した。また、2010年9月30日までの期間限定で同製品の価格を20%値引するキャンペーンを実施する。
FFRの調査によると、Windows 2000をサーバやクライアントOSとして稼働している企業は、メーカー元のサポート終了が約1週間前と迫った現在も多く存在するとみられ、次期バージョンへの製品移行についても、コスト面などの問題から計画が困難とされている。また、Windows 2000ユーザーの中には、「そもそも、サポートが終了することを知らない」という企業もおり、日々増加するセキュリティ脅威に対して、Windows 2000の脆弱性を放置した状態となることが懸念されている。
2004年12月にサポートが終了したWindows NT 4.0の場合は、2006年の段階で脆弱性の発見数がほぼゼロベースへと減少した。しかしWindows 2000の場合は、Windows Server 2003、同2008など、継続製品との互換性が高く、Windows XP/Vista/7のコンシューマー向けOSも含めて多くのプログラムコードが再利用されている。よってWindows NT 4.0のように数年で脆弱性が減少することはなく、むしろ継続製品と同等の脆弱性が発見され続ける可能性がある。
今回、サポート継続およびキャンペーン対象となる両社の製品は、FFRの「FFR yarai 脆弱性攻撃防御機能 for Windows 2000」とソフォスの「Sophos Anti-Virus Server ライセンス」「Endpoint Security and Control」「Endpoint Security and Data Protection」の計4製品。
FFR yarai 脆弱性攻撃防御機能 for Windows 2000は、脆弱性に対するウイルス攻撃を未然に防ぐ製品。独自のアルゴリズムにより、Windows 2000上で動作するソフトウェアを悪用したコード実行型の攻撃(怪しい挙動)を発見、プロセスを停止することで、ウイルスがシステムに侵入することを防ぐ。
Sophos Anti-Virus Server ライセンスは、Windows 2000 Serverユーザー向けにサーバのマルウェア対策機能を提供する製品。Endpoint Security and Controlは、Windows 2000が搭載されたクラインアントPCのマルウェア対策製品。Endpoint Security and Data Protectionは、クライアントPCのマルウェア対策と暗号化機能備えた製品。いずれもUNIX、Linuxなど多くのプラットフォームに対応する。
両社では、今回の発表にて新システムへの移行を呼び掛けるとともに、既存のWindows 2000対応セキュリティ製品のサポートを継続することで、Windows 2000をそのまま使用せざるを得ない企業に対して情報保護の支援を行うとしている。
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