本格普及の時期を大胆予測
「これしかないMacBookはかえって不便」──USB Type-Cの普及を阻むPCベンダーの勘違い(1/3 ページ)
USB Type-Cは、20年近くの歴史があるUSB Type-Aの後継として登場した。USB Type-Cでは大幅に小型化しただけでなく、どちらの向きでも挿入可能になって使い勝手が改善した……、のだが。
USB Type-CがクライアントPCやタブレットで搭載するようになったのは2015年からだが、2016年の半ばになってもハイエンドなクライアントノートPCやタブレット以外では、ほとんど採用していない。そして、USB Type-C対応の周辺機器も、まだモデルがそろっていない。
USB Type-Aと比べたUSB Type-Cのメリットで最も分かりやすいのがサイズだ。USB Type-Aと異なり、USB Type-Cはスマートフォンのエッジに収まる。モバイル分野でMicro USBが一般的になっている理由と同じだ。USB Type-Aでは、単純に大き過ぎる。いつの日かUSB Type-CがMicro USBに置き換わるかもしれない。
さまざまな基礎テクノロジーがUSBを支えている。長い年月を経て、複数の規格が誕生してきた。それが「USB 2.0」「USB 3.0」「USB 3.1」などだ。最新のクライアントノートPCの大半には少なくとも1つのUSB 3.0を搭載している。その一方で、最近発表した「USB 3.1」はまだ普及していない。USB 3.1は転送速度が向上したが、実際の用途ではほとんどの場合USB 3.0でも十分過ぎるくらい高速だ。そのため、ほとんどのユーザーは、USB 3.1のメリットを体感できないでいる。
2016年上半期「システム運用管理」記事ランキング(2016年1月1日~2016年6月20日)
1位 「Windows 10無料期間」を逃したWindows 7ユーザーを待ち受ける“痛過ぎる代償”
2位 「Windows 10」の起動を5分から10秒台へ“爆速化”する方法
3位 ソニーの新モデル「Xperia X」シリーズ、手になじむ5インチスマホの侮れない魅力に驚く
ここで注意したいのは、USB Type-Cは主にコネクターそのものを指していることだ。USB Type-Cを使用することでUSB Type-Aより優れたパフォーマンスを得るとは必ずしも言えない。USB Type-CとUSB Type-Aの両方がUSB 3.1に対応していたら、どちらも転送速度は同じになる。繰り返しになるが、USB Type-AとUSB Type-Cで異なるのはコネクターの形状のみだからだ。
この市場でさらに大きな出来事だったのは、2015年にIntelが「Thunderbolt 3」規格を発表したことだ。Thunderbolt 3は、コネクター形状にUSB Type-Cのみを採用しながら標準的なUSBデバイスとも互換性を確保している。加えて従来のUSB規格に比べて多数のメリットがある。例えば、データ転送速度の向上や給電量の増加だ。動画のストリーミングもサポートする。そのため、Thunderbolt 3をサポートするUSB Type-Cは、従来のHDMI接続とDisplayPort接続に取って代わる可能性がある。
以下の表に、USB 3.0、USB 3.1、Thunderbolt 3の特徴を示す。
| インタフェース規格 | USB 3.0 | USB 3.1 | Thunderbolt 3 |
|---|---|---|---|
| コネクターのサポート | USB Type-A、Type-C | USB Type-A、Type-C | USB Type-C |
| 最大転送速度 | 5Gbps | 10Gbps | 40Gbps |
| 最大出力 | 10ワット | 100ワット | 100ワット |
Thunderbolt 3の概要については、公式サイトを参照
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[TXOne Networks Japan合同会社] 沖電気工業に学ぶ、OT環境の「リスク可視化」から始めるセキュリティ対策 -
製品資料
[ヴィーム・ソフトウェア株式会社] 「SCS評価制度」への対応が急務に、現場に立ちはだかる“壁”をどう乗り越える -
製品レビュー
[サイボウズ株式会社] なぜAIは組織で定着しないのか? 全社展開を阻む「3つの壁」と突破のヒント -
事例
[ファインディ株式会社] 事例:開発内製化と生成AI活用を阻む壁、「現場と経営層の認識のズレ」をなくす方法 -
製品資料
[株式会社ネットワールド] 中小企業も狙われる時代 コストと運用負荷を抑えてセキュリティを強化するには
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
Microsoft 365導入後も稟議は「Excelをメールで回覧」 承認が止まる理由
-
2
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
3
米国防総省で300万人分の個人情報が流出 その「意外な原因」と教訓
-
4
増えすぎたAIエージェントが野良化 幹部の36%がインシデント発生時に隠したいと回答
-
5
「法人向けPCおよび周辺機器の利用状況」に関するアンケート
-
6
AIエージェントで「ERPの魔改造」復活の懸念 せっかくのクリーンコアが崩壊
-
7
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
8
「レガシーシステム・老朽化システムの運用課題と刷新」に関するアンケート
-
9
いまIBM iエンジニアが直面する「5つの技術的課題」とその解決策
-
10
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
3
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
4
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
5
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
6
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
7
マンガで学ぶXDR/MDRのメリット、中小企業のセキュリティ強化になぜ有効か?
-
8
SASE選定は「見極め力」で大きな差――本当に必要な製品を選ぶための6つの視点
-
9
Wi-Fi 7はまだ導入しなくてよい? AI時代の企業ネットワーク戦略、次の一手は
-
10
脱VMwareに成功した企業は何をどう実践した? 事例に学ぶ戦略立案&実装のコツ
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー