徹底比較: Windows 10“最強タブレット”「Surface Pro 4」に「Galaxy TabPro S」が挑戦、勝ち目は?ベンチマークテストで分かった意外な実力(1/3 ページ)

Windows 10タブレットの最高峰ともいえる「Surface Pro 4」。Samsung Electronicsの「Galaxy TabPro S」は、このSurface Pro 4にどこまで追い付き、また追い越せたのか。ベンチマークで比較する。

2016年04月24日 07時00分 公開
[Jamison CushTechTarget]
Galaxy TabPro SとSurface Pro 4 Galaxy TabPro S(左)はSurface Pro 4にかなうのか《クリックで拡大》

 MicrosoftがノートPCとしてもタブレットとしても使える2-in-1デバイスを再定義した「Surface Pro」は4世代目となり、性能と持ち運びやすさを完璧に兼ね備えたデバイスとなった。その後、Samsung Electronicsが「Galaxy TabPro S」をリリース(国内未発売)し、主な仕様ではMicrosoftをリードすることとなった。Galaxy TabPro Sは「Surface Pro 4」よりも薄型で低消費電力のディスプレイを採用しており、バッテリー持続時間も長い。“旅行者向けのプレミアムな「Windows 10」デバイス”だといえよう。

 同一条件で比較すると、Surface Pro 4の最も安価なモデルとGalaxy TabPro Sはいずれも899ドルだ。Intelの第6世代「Core m3」プロセッサを備え、RAMを4GB、ストレージを128GB搭載している点も同じ。なおSurface Pro 4にはスタイラスペンの「Surfaceペン」が、Galaxy TabPro Sにはキーボード一体型カバーが付属する。どちらの2-in-1が優れているのかを検証していこう。

構造とデザイン

Surface Pro 4 Surface Pro 4の特徴的なキックスタンド《クリックで拡大》

 Surface Pro 4はハードウェアがすばらしく、キックスタンドがあるのが特徴だ。TechTargetでは、Surface Proの新モデルが出るたびに「市場で最高のハードウェアだ」と称賛している。Surface Pro 4については、“非常に堅牢な作り”だと評価した(参考:徹底レビュー:「Surface Pro 4」、“細かすぎて気付かない改善点”と変わらない魅力)。

 キックスタンドは、この5年におけるデザイン上の最高の革新だったことはほぼ間違いない。マグネシウム合金製のボディーは非常に頑丈で、普段使いで乱雑に扱っても問題ない。横向きで使うとき、左側にSurfaceペンを取り付けておくマグネット式の着脱部があることも加点要素だ。

 Galaxy TabPro SとSurface Pro 4をキーボードなしの状態で比較すると、Galaxy TabPro Sの方が2.1ミリ薄く、73グラム以上軽い。Galaxy TabPro Sの背面パネルは高品質のプラスチック製で、側面はマグネシウム合金で囲まれている。デザインは簡素で、キックスタンドはなく、オプションの「TabPro Pen」を取り付ける場所もない。2カ所で折り曲げられるレザー調のマグネット式キーボード一体型カバーが付属しており、スマートカバーとキックスタンドの役割を果たす。

評価

 Surface Pro 4は、ハードウェアとデザインの面では市場随一といえる。多少の厚さと重さはあるが、それでキックスタンドを利用できるのならば安いものだろう。Galaxy TabPro Sもすばらしいタブレットで、持ち運びやすさでは負けることはない。しかし、Surface Pro 4に比べたら、ハードウェアとデザインの面では一歩及ばずだ。

ディスプレイ

 Surface Pro 4のディスプレイは12.3インチのLED(発光ダイオード)で、解像度は2736×1824ピクセル。アスペクト比は3:2で、解像度は267ppi。グレア(光沢)を抑え、色を正確に表示するとうたっている。市場に出回っている中で最高のディスプレイの1つだといえよう。

Galaxy TabPro S Galaxy TabPro SのSuper AMOLEDは鮮やか《クリックで拡大》

 Galaxy TabPro Sのディスプレイは12インチの有機EL(電界発光)ディスプレイ「Super AMOLED」で、解像度は2166×1440ピクセル。アスペクト比は3:2で、217ppiだ。画面は非常に明るく、色合いは、黒は深みを持ち、他の色は鮮やかに表示される。Super AMOLEDが、高級なディスプレイテクノロジーとしてスマートフォンや小型タブレットに搭載されるようになってしばらくたつ。Super AMOLEDの表示が大型のタブレットでも美しいことがGalaxy TabPro Sで示された。

評価

 Surface Pro 4のレビューではLEDについて、色が鮮やか過ぎて「このサイズのデバイスでは過剰に感じるだろう」と評価した。この評価は「このサイズのデバイスでは過剰に感じるユーザーもいるだろう」と訂正したい。正確な色の表現を必要とするデジタルアーティストは、Surface Pro 4のバランスの取れた色合いを好むと考えられる。

 それ以外のユーザーは、Galaxy TabPro Sのディスプレイをすてきだと感じるだろう。Galaxy TabPro SのディスプレイはSurface Pro 4よりも小さく、ピクセル密度も低いが、室内を照らすのに十分な明るさがあり、コントラストは卓越している。Surface Pro 4とGalaxy TabPro Sを並べて比較すると、Galaxy TabPro Sのディスプレイの方が魅力的に見える。

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