Surface Pro 4のバッテリーは5087mAhで、「最長約9時間の連続ビデオ再生が可能」とうたっている。Surface Pro 4のバッテリー持続時間をテストしたところ、Surface Pro 3に及ばなかったのはマイナス評価だ。
Galaxy TabPro Sのバッテリーは大容量の5200mAhで、持続時間が長いのがすばらしい。
バッテリーに関しては、Galaxy TabPro Sの方がSurface Pro 4よりも優れている。Chromeを使用し、画面の明るさを最大に設定して、無線LAN経由でNetflixの動画配信サービス「Netflix」の動画をストリーミング再生したところ、バッテリー持続時間はGalaxy TabPro Sの方がSurface Pro 4よりも2時間16分長いという結果になった。
この結果にはバックライトを必要とせず、消費電力の少ないSuper AMOLEDディスプレイが寄与していると考えられる。おまけにGalaxy TabPro Sには急速充電機能があり、30分間で充電0%の状態から33%まで充電できる。
Surface Pro 4はOSに「Windows 10 Pro」を搭載している。Galaxy TabPro Sの搭載OSは「Windows 10 Home」だが、法人向けの販売ルートではWindows 10 Proモデルも用意する。Galaxy TabPro Sは、Samsungの最近のスマートフォン「Galaxy」シリーズ(「Galaxy S6」「Galaxy S6 edge」「Galaxy S6 edge+」「Galaxy Note 5」「Galaxy S7」「Galaxy S7 edge」)をペアリングする機能である「Samsung Flow」が利用できる。本稿執筆時点では、この機能で生態認証や通知が実現できる。他にも、幾つかのプレゼンテーション用プログラムや画面共有プログラムがインストールされている。
ほとんどの人は、Windows 10 HomeとWindows 10 Proの相違点が分からないだろう。主な違いはセキュリティとデバイス管理機能なのだが、これは企業のIT部門には関係あっても、ほとんどのユーザーは気に留めない要素だ。またSamsung Flowには潜在的な可能性があるが、この機能が使えるのはGalaxyシリーズのスマートフォンに限られる。
ソフトウェアに大きな違いはない。IT部門から指定がない限り、ソフトウェアに判断を左右される必要はないだろう。
Surface Pro 4は充電ケーブルの他に、おなじみのSurfaceペンを同梱する。SurfaceペンはMicrosoftが買収したN-trig製で、握りやすく長時間の使用に向いている。組み込まれているボタンは、さまざまなアプリやMicrosoftの音声アシスタント「Cortana」を素早く起動するなど、複数の目的に使える。
Galaxy TabPro Sには急速充電ケーブルとキーボード一体型カバーが付属する。カバーは非常に洗練された外観をしており、マグネットでしっかりと取り付けることができる。落下時の保護機能はあまり高くないが、2段階のキックスタンドとスマートカバー(カバーを開くとスリープモードから復帰させる)の2つの役割を果たす。
キーボードも付属するが、少し残念な点がある。キーストロークが浅い(1ミリ未満)ことと、バックライトがないことだ。また隅に向かって窮屈に感じられるので、長時間入力するといらいらしてくる。
不便なキーボードだとしても、ないよりはましだ。高品質なアクティブスタイラスよりも有用だろう。Galaxy TabPro Sは、キーボードが付属しているおかげで、すぐに完全な2-in-1デバイスとして使用できる。カバーの保護機能は心もとないが、少なくとも美しいディスプレイを覆って傷から保護するだけの能力はある。
Core m搭載のSurface Pro 4とGalaxy TabPro Sでは、どちらが優れているだろうか。もっといえば、どちらが自分に適しているだろうか。
日常的に使用して、時々出張のお供にしたり、休暇先に持っていくデバイスを探している場合には、Surface Pro 4がお勧めだ。端子が一通りそろっているので、低コストで簡単に拡張できる。15ドル程度で購入できるイーサネット端子付きのUSBハブを使用すると、そこに従来のUSBマウス、キーボード、ゲームコントローラーをつなげられる上に、高速の有線インターネットが利用可能になる。ディスプレイの出力については、10ドル程度のMini DisplayPort/VGA変換アダプターで実現できる。高価なワイヤレス外部モニターを購入したり、複雑なワイヤレス映像転送技術のMiracastを試さなくてもよい。同様の機能を持つUSB Type-Cアダプターは、本稿執筆時点ではそこまで安くはない。
予算の上限が900ドルで、それ以上は一切費用をかける予定がない場合は、Galaxy TabPro Sがお勧めだ。Galaxy TabPro Sはキーボードが付属しているので、すぐに完全な2-in-1デバイスとして使用できる。
出張の多いビジネスマンで、出先で使用するメインPCを探している場合も、Galaxy TabPro Sの方が評価で勝る。ボディーがスリムな点は判断を左右するポイントとしては不十分だが、ディスプレイが明るく、バッテリー持続時間が長いので、Surface Pro 4よりも出張向きだといえよう。
Galaxy TabPro SはWindows 10搭載のプレミアムな2-in-1デバイスだ。Surface Pro 4などの競合タブレットと比較すると端子の数は少ないが、外出先/出張先で使うのに適したデバイスとなっている。
他のタブレットやノートPCの品質が向上しているとしても、Surface Pro 4は2014年に最高のWindowsデバイスと言われたSurface Pro 3の改良版として、高価格に見合うだけの価値がある。
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