Surface Pro 4にはフルサイズのUSB 3.0入力端子、Mini DisplayPort、microSDカードリーダー、ヘッドセットジャック、Microsoftのキーボード一体型カバー「Surfaceタイプカバー」用の下部接続端子、専用のマグネット式充電端子がある。
Galaxy TabPro Sには、データ転送と充電の両方に使用するUSB Type-C入力端子が1つとヘッドフォンジャック、下部にキーボード接続端子がある。
USB Type-Cがデバイスの拡張方法の標準になりつつある。データ転送速度が速く、上下左右対称で差す向きに区別がないのが特長だ。そのため、将来長く使用できるデバイスとしては、Galaxy TabPro Sの方が安心だといえる。だがUSB Type-Cへの移行期間中は、従来のUSBの実用性は変わらない。従来のUSB端子に加え、microSDカードスロット、専用の充電端子、Mini DisplayPortなどを備えていることを考えると、端子に関してはSurface Pro 4の勝ちだ。
Galaxy TabPro Sの構成は、CPUがCore m3、RAMが4GB、ストレージが128GBまたは256GBのSSD(ソリッドステートドライブ)。一方のSurface Pro 4は、CPUがCore m3、「Core i5」「Core i7」のいずれか、RAMが4GB、8GB、16GBのいずれか、ストレージが128GB、256GB、512GB、1TBのいずれかだ(Core m3の場合はメモリが4GB、ストレージが128GBのみなど、一部の組み合わせに制限あり)。上位の構成にすると、価格が100ドル〜500ドル上乗せされる。Surface Pro 4の基本モデルの1段階上のモデル(Core i5、RAM4GB、ストレージ128GB)の価格は999ドル(国内の税込み価格は15万984円)だ。
もちろん価格も性能も高いSurface Pro 4の方が、Galaxy TabPro Sよりもパフォーマンスに優れている。負荷の高い処理ではなおさらだ。一般的に、ローエンドのCoreプロセッサ(Core m3またはCore i3)をCore i5に変更すると、大幅なパフォーマンスの向上が見られる。
Core m3のSurface Pro 4とGalaxy TabPro Sを並べて比較しても、違いは感じられないだろう。TechTargetは、いずれのタブレットも日常的な用途で使用する分には滑らかで、動作が速く、安定性が高いと評価している。さらに、次のようにも評価した。
GoogleのWebブラウザ「Google Chrome」で何十ものタブを同時に開くことも、Slack Technologiesのチャットツール「Slack」、Windows 10のメールクライアント、オフィススイート「Microsoft Office」を実行することも問題なくできた。だがこれ以上の作業をしようとすると、Core m3の限界が露呈する。
Galaxy TabPro Sでは、負荷の高い写真や動画の編集プログラムを実行できるものの、その動作は滑らかではない。ここ数年以内にリリースされた大ヒットゲームはいずれもプレイできない。大きな理由は、Galaxy TabPro Sに搭載されているグラフィックス機能がIntelの「HD Graphics 515」だからだ。なおValveの「Portal」のような数年以上前のゲームはプレイできるし、2012年(国内は2013年)にリリースされたスクウェア・エニックスの「ヒットマン: アブソリューション」なども低フレームレートで動作する。
同様のことがSurface Pro 4にも当てはまる。これは、ベンチマーク結果の比較に裏付けられている。ほとんどのベンチマークで、Surface Pro 4がGalaxy TabPro Sのパフォーマンスをわずかに上回る結果になったが、ストレージパフォーマンステストではGalaxy TabPro SがSurface Pro 4にわずかに勝っている。
Core m3搭載のSurface Pro 4とGalaxy TabPro Sのパフォーマンスはほぼ同等で、引き分けだ。
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