AI技術のセキュリティ分野における活用が進む一方で、求められる機能を実現するためには課題も残る。具体的な活用例や、課題解決に向けた取り組みの動向を紹介する。
セキュリティ分野でのAI(人工知能)技術活用が広まりつつある。アクセスログやトラフィックなど、分析対象のデータは多岐にわたり、サイバー攻撃の自動検出や被害原因の分析など、さまざまな局面での応用に注目が集まる。本稿は2019年2月開催の、セキュリティ分野とAI技術に関するセミナー「IoTセキュリティセミナー」での講演内容を基に、AI技術を生かしたセキュリティ対策の例を紹介する。
AI技術によってデータを分析し、正しい「正解データ」を学習させることでモデルを作成。そのモデルを用いて個々のサンプルを評価し、正解データの特徴と一致しないものを例外として検出する――。「セキュリティにおけるAI活用」というセッションに登壇した日本アイ・ビー・エムの佐藤史子氏は、セキュリティ分野におけるAI技術、特に機械学習の基本的な活用法をこのように説明する。
この手法を踏まえ、適している領域として佐藤氏がまず挙げるのは「マルウェアの自動検出」だ。正常なファイルの特徴を学習させたモデルを活用する場合、「モデルが示す特徴に一致しない例外」がマルウェアに当たる。通信ログやWebブラウザのアクセス履歴など、日々得られるデータを学習データとして活用できるので、モデルを更新するサイクルを成立させやすいこともポイントだという。
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クラウド利用が当たり前となった今日、セキュリティ対策もまたクラウド環境に適したものでなくてはならない。とはいえ、大量のデータポイントが生成されるクラウド領域にあって、その全てのポイントを網羅するのは並大抵のことではない。
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ある調査で企業の61%がセキュリティ優先事項のトップ3に挙げるほど、重要度が高まっているアイデンティティー管理・保護。その中で昨今注目されているのが「IGA」というアプローチだ。そのメリットや、導入方法を解説する。
DX推進によってさまざまなビジネスシーンでデジタル化が加速しているが、そこで悩みの種となるのがセキュリティの担保だ。リソースやコストの制限も考慮しながら、DXとセキュリティを両輪で進めるには何が必要になるのか。
サイバー攻撃が巧妙化し、セキュリティチームとSOCは常に厳戒態勢を取り続けている。さらにデジタルフットプリントの拡大に伴い、セキュリティデータが絶え間なく往来する事態が生じている。このような状況に対応するには、SOARが有効だ。
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米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
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