IT分野の資格として今後も根強い人気が続くと考えられるのが、クラウドコンピューティングに関連する認定資格だ。ベンダーが提供する認定資格の他に、ベンダーに依存しない認定資格がある。
IT分野の資格のうち、今後も根強い人気が続くと考えられるのが、クラウドコンピューティングに関する資格だ。クラウドベンダーであるAmazon Web Services(AWS)やMicrosoftが提供する認定資格の他に、ベンダーに依存しない認定資格もある。どのような資格があるのかを押さえておこう。
クラウドベンダーが提供する認定資格は、そのクラウドベンダーが提供するクラウドサービスを利用している企業にとって有用だ。ただしクラウドコンピューティングを必要とする全ての人に役立つとは限らない。
ベンダー固有の認定資格はマーケティングの要素が強く、技術的な内容よりも販売促進を重視していることがある点にも注意が必要だ。そうした認定資格でスキルを身に付けられるとは限らない。
ベンダー以外にも信頼できるクラウドコンピューティングのスキルを証明する認定資格を提供している団体がある。
例えばIT業界団体のコンピュータ技術産業協会(CompTIA)が提供する「CompTIA Cloud+」や、サイバーセキュリティ資格認定団体ISC2が提供するクラウドセキュリティの資格「CCSP」(Certified Cloud Security Professional)などだ。
ベンダーに依存しないこのような認定資格を検討する際は、各プログラムの対象者に注意する必要がある。例えば、CompTIA Cloud+は初心者向けで、CCSPはセキュリティに重点を置いている。
最終的には、自分の目標を達成するために、クラウド認定のためのトレーニングに時間と労力をかける価値があるかどうかを評価すべきだ。クラウドコンピューティングの技術は進化し続け、認定資格も変化し続ける。受講中の認定試験のトレーニングは、数カ月後には有効ではなくなる可能性がある。技術の変化に合わせて試験の内容が変更されるためだ。認定資格は数年間有効だとしても、その間に必要な技術が変わることも十分にあり得る。
資格対策用の教材が、技術の変化のスピードに追い付かない可能性がある。本を出版するには相当な時間と労力がかかるため、印刷物の教材は、出荷される時点で既に時代遅れになっているという事態が起こり得る。
技術が変われば追加の課題が生じ、エキスパート認定資格を検討している人にとって問題になる可能性がある。オンラインのトレーニングやオンラインの教材であれば、アップデートは比較的容易であるため、書籍による学習よりも良い選択になるだろう。実際のクラウドサービスと同じように、クラウドコンピューティングの認定資格に対する準備も機敏であるべきだ。常に変化に備えよう。
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