企業がSSDを導入した場合のメリットとは? また、導入する際に注意すべきポイントとは? 本稿では、企業ストレージへのSSD導入を解説したホワイトペーパーを紹介する。
企業でもソリッドステートドライブ(SSD)の利用が進んでいる。特に2011年は、ストレージベンダーがハイエンド向けエンタープライズ市場での製品展開を相次いで表明している(関連記事:企業向けSSD市場が活性化してきた本当の理由)。「HDDと比べて価格が高い」といわれるSSDだが、その利用の拡大とともに提供価格の下落傾向は続いている。
企業でのSSDの利用形態には、主に以下の2種類がある(関連記事:SSD利用形態の2つの選択肢──キャッシングかプライマリストレージか)。
EMCは、企業ストレージへのSSD採用を先行してきたベンダーだ。同社は2008年2月に「エンタープライズフラッシュドライブ(EFD)」(コンシューマー向け製品と区別するために用いた表現)をリリースしている。このホワイトペーパーは、OLTPアプリケーションのデータベース処理について、HDDまたはSSD(EFD)を搭載したストレージの 性能を比較している。
具体的には「読み取り集中型アプリケーション」「Oracle OLTPワークロード」などの比較を実施。その結果として「SSD利用によって論理読み取りと物理読み取りの性能が最大3倍まで増加し、ディスク数が減少した場合でもより多くのトランザクション処理が可能になった」という。その他、書き込みデータ量が多いバッファプールではSSD導入による改善効果は得られなかったという例も紹介しながら、SSDの配置に関する推奨事項を示している。
このホワイトペーパーでは、I/O負荷が高いストレージの処理性能向上を支援するアダプテックの「MaxIQ SSDキャッシュパフォーマンスキット」の概要、導入効果を紹介している(関連記事:SSDがネットワークとCPU使用率に与える影響)。
MaxIQ SSDキャッシュパフォーマンスキットは、SSDとキャッシュ制御専用ソフトウェアで構成され、同社のRAIDコントローラーに搭載される。RAID構成ストレージのキャッシュとしてSSDを採用することで、アプリケーションの応答時間を最大5分の1まで短縮できるという。その他、ファイルサーバやWebサーバ、データベースサーバなどでの検証結果が詳細に記されている。データセンターやクラウド環境のストレージ課題の解決に役立つ資料だ。
SSDとHDDを併用する階層型ストレージを構築する上では、データの使用頻度に応じた適切な階層化とデータ配置が重要だ(関連記事:情報ライフサイクル管理(ILM)を支える階層型ストレージ)。
このWebキャストでは、デルのiSCSIストレージ「EqualLogic」シリーズで SSDを採用した自動階層化の実装例とその効果を紹介している。ストレージの階層化を実施する際の課題として「ハードウェア増設や再構成などの変更に伴うデータ再配置やディスク使用率の最適化などを手作業で行うのは難しい」点を挙げ、そこで有効になるのがデータ自動階層化を搭載したストレージの導入だと説明している。また、SSDの利用例としてストレージだけでなく、キャッシュ機能やデスクトップ仮想化環境の一斉起動による負荷(ブートストーム)対策なども解説している。
今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、技術文書や製品資料、事例紹介などSSDに関するホワイトペーパーを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。
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