全OS対応のエンドポイントセキュリティを
MacもLinuxもある職場を“無法地帯”にしないため、担当者がするべきこと
もはや米Microsoftの「Windows」任せではセキュリティを確保する対策としては不十分だ。多様化したデバイスには、エンドポイント管理ポリシーと経営陣の承認が欠かせない。
会社のクライアントPCの多様化に対応する最善の方法は何だろうか。どのような方法なら、会社のネットワークにある全システムの安全性をいつでも把握できるようになるのだろうか。
従来の企業ネットワークは米Microsoftの「Windows OS」のみで構成されていた。だが、新旧バージョンのWindows、「Linux」および米Appleの「Mac OS X」が混在する環境へと急速に変化した。この状況は、あらゆる規模の企業に当てはまるもので、このようなエンドポイント(端末)管理の側面に多くのITマネジャーとセキュリティマネジャーはぼうぜんとしている。
新たなセキュリティリスク
実際、筆者は最近クライアントから、ネットワークに流入した大量のWindows以外のシステムをどう管理したらよいのかという相談を受けた。このような状況が発生した原因は、新しく採用された事業部のマネジャーがAppleの最新で高性能のノートPCを購入するよう従業員を促したことにあるという。
これまで機密性の高いビジネス情報は、グループポリシー、ディスク全体の暗号化、パッチ管理システムなどによって保護されていた。だが、このような情報がセキュリティ制御の全くないシステム上に保存されて処理されているのが現状だ。これは乗り越えられそうになく、見て見ぬふりをしてしまいがちな問題であるように思えるかもしれない。しかし、問題から目をそらしてもセキュリティリスクはなくならない。また、セキュリティを取り締まる担当者は、この状況を問題視することに変わりはない。
この課題は、私有端末の業務利用(BYOD)ポリシーの延長線上にある。従業員は任意のエンドポイントデバイスを使用して作業を遂行するだろう。経営陣がエンドポイントのセキュリティポリシーやセキュリティ標準を無視している場合は、無法地帯になりかねない。手に負えない状況に陥ることを防ぐために、セキュリティ担当者は何をしたら良いだろうか。筆者の提案は次の通りだ。
- 経営陣が従来とは異なるシステムのリスクを理解して、そのリスクを最小限に抑えるための合理的な対策を行うようにする
- 適切な標準とBYODのポリシーを策定する。その標準とポリシーが、パスワード、ディスク全体の暗号化、監査ログの記録、パッチ適用(特にサードパーティー製のパッチ)、脆弱性テストなどの重要な領域全てをカバーするようにする
- 必要な技術制御を実装してデバイスの多様化を抑制する。実装できるテクノロジーには、モバイルデバイス管理、クラウドベースのファイル共有、データ損失防止、Microsoftの「Active Directory」対応のサードパーティー製マネージドクライアント拡張機能などがある
エンドポイントの管理は間違いなく、現在企業が抱える最大のセキュリティリスクの1つである。管理を怠らずに、事前に対策を講じることが、問題の解決のための理にかなった唯一のアプローチになるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
比較資料
[セコムトラストシステムズ株式会社] 「自社に合うEDR」はどれか分かる? 比較・検討時の見極めポイントを解説 -
製品資料
[アルプス システム インテグレーション株式会社] まだ社内で眠らせたまま? AI活用の糧となる「データ資産」を有効利用するには -
市場調査・トレンド
[AvePoint Japan株式会社] “SCS評価制度”対応の第一歩、自社環境と要求事項とのギャップを把握する方法 -
製品資料
[株式会社BREXA Technology] 情報整理の自動化でインシデントの初動対応を効率化、AIエージェント活用のコツ -
製品レビュー
[ヴィーム・ソフトウェア株式会社] SCS評価制度を導入するだけで十分? 組織の防御力を高める活用方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
2
「WSUS」終了の時限爆弾 “本命”移行先ツールとMicrosoft提唱の新管理手法
-
3
Claude Codeでは「エージェントを作るな、スキルを作れ」 Anthropicが示すAI構築術
-
4
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
5
VMware離れの決め手は“機能”以外だった 情シス109人が選んだ新基準と死角は
-
6
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
7
「ERP(統合基幹業務システム)の導入・活用」に関するアンケート
-
8
パッチなしで「今すぐサーバを落とせ」 Kiteworks異例警告の波紋
-
9
「ITインフラとデータ保護・バックアップ対策」に関するアンケート
-
10
「IBM i(AS/400)はクローズドなシステム」という誤解 DXに寄与する一歩
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
2
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
3
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
4
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
5
月1000枚の紙を削減 9年動けなかった組織が、業務改革のその先に得たもの
-
6
「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略
-
7
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
8
ソフトウェア開発の属人化と手戻りをどう防ぐ? 速さと品質を両立させる方法
-
9
AI活用を停滞させる「2:6:2の壁」を乗り越えるためのポイントとは?
-
10
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー