NECとシマンテックがデータ保護分野での協業を拡大し、両社の製品を組み合わせて大量データのバックアップを効率化するソリューションを開発した。
NECとシマンテックは12月21日、データ保護分野における協業を拡大し、データバックアップを効率化する「スマートバックアップソリューション」を共同開発したと発表した。12月28日にNECが販売を開始する。
スマートバックアップソリューションは、シマンテックのバックアップソフトウェア「Symantec NetBackup」(以下、NetBackup)のOST(OpenStorage Technology)機能と、NECのディスクバックアップストレージ「iStorage HSシリーズ」(以下、iStorage HS)を組み合わせたもの。OSTとは、NetBackupとさまざまなベンダーが提供するストレージの機能とを連携させるAPIだ。
両社によると、このソリューションではNetBackupの増分(差分)合成バックアップ技術とiStorage HSの重複排除技術を使用し、大量のデータのバックアップを短時間で実現するという。具体的には、iStorage HS内部でNetBackupの合成バックアップ処理を自動的に実施し、全データの最新フルバックアップを生成する。これにより、従来はフルバックアップデータや日々の増分(差分)のバックアップデータなど複数回のリストアが必要だった作業が1回リストアするだけで完了する。さらに従来の方法と比べ、バックアップ時間を約80%短縮し、必要とするシステムリソースを約50%低減するとしている。その他、バックアップデータの容量を20分の1に圧縮できるため、バックアップ環境に要する投資コストを抑えられる。
両社によると、NetBackupとOST対応ストレージによる合成バックアップソリューションの販売は国内初となる。スマートバックアップソリューションの提供価格は450万円から。今回は、iStorage HSのエントリ機種「iStorage HS3」が対象になるが、今後はその上位機種「iStorage HS8」にも展開する予定だ。
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