社内に乱立するファイルサーバの統合を目的として、EMCジャパンのユニファイドストレージを導入した。管理負荷の軽減やパフォーマンス改善などを含めてTCOの削減を実現。
EMCジャパンは2月9日、SI事業を展開するトーヨデンサン(愛媛県四国中央市)が中小企業向けユニファイドストレージ「EMC VNXe3100」を導入し、ファイルサーバの統合を推進していると発表した。
これまでトーヨデンサンは、サーバ内蔵ディスクや外付けHDD、安価なファイルサーバなどを組み合わせて社内のファイルデータを保管していた。ディスク容量が不足するたびに新たなストレージを増設し続けたことで、管理者が異なるファイルサーバが乱立し、データ保管場所の把握が困難になっていた。また同社は、データバックアップの複雑な運用、同一ファイルへの複数アクセスによるパフォーマンス低下などの問題を抱えていたという。
これらの問題を解決するために、トーヨデンサンは2011年6月、重要なファイルを保管しているファイルサーバを対象にその刷新および統合を決定。複数の製品を比較検討した結果、同社はEMCの「VNXe3100」を採用した(関連記事:高性能とシンプルを追求したSMB向けストレージ「EMC VNXe」)。
VNXe3100の採用理由について、トーヨデンサンは「導入価格」「ストレージの標準機能」「マルチプロトコル対応」「管理ツール」などを評価したという。また、他社製品と比べて迅速に展開できる点を評価したと説明している。実際、同社はVNXe3100におけるボリューム作成やサーバ接続などの環境設定の作業を導入日当日に完了している。
さらにストレージ管理ツール「EMC Unisphere」を活用し、運用管理の工数を削減。VNXe3100のスナップショット機能によって、バックアップソフトウェアや従来行っていた手動によるファイルコピー作業などが不要になった。その結果、TCO(総所有コスト)の削減を実現できたという。
現在、トーヨデンサンでは全社員がパフォーマンスの低下を意識することなく、安定稼働した共有ファイルサーバを利用している。今後同社は、営業部門や開発部門などのファイルサーバの集約も視野に入れており、サーバおよびデスクトップなどの仮想化ソリューションとVNXeシリーズを組み合わせた仮想化基盤の実現を構想している。
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