英信託病院がモバイルBIを評価した際、全要件をクリアしたのはYellowfinだった。
英国民保険サービス(NHS)の信託団体Lancashire Care NHS Trust(以下、Lancashire Care)は、英ランカシャー州で最大のメンタルヘルスおよび地域医療サービスを提供する医療機関であり、イングランド内でも最大規模を誇る。
Lancashire Careは、複数のモバイルBI製品を検討した上でオーストラリアのYellowfinを導入し、医療スタッフの業務効率を改善。医療サービスの質を向上している。現在は、モバイル以外でもYellowfinのBIを導入することを考えている。
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Lancashire Careでビジネスインテリジェンスマネジャーを務めるマーク・シングルトン氏によると、地域医療サービススタッフはこれまで、紙ベースの日報を使って診療記録を付けていたという。現在は、タブレット端末を使ってパーソナライズされたダッシュボードから患者および業務データにリアルタイムで直接アクセスできる。さらに、このモバイルBIソフトウェアを使って、リポート作成や分析機能を6000人の在宅医療スタッフに提供している。
「市場に出ている他のモバイルBI製品を評価してみたところ、どれもそれぞれに長所があるが、同じくらい短所もあった」とシングルトン氏は語る。
「Yellowfinは違った。どれほど厳しい条件を課しても、Yellowfinはことごとくクリアした。例えば、Microsoft製品で気に入っている機能にPerformancePointの“分解ツリー”がある。これは、ユーザーがデータをスライスやダイスできる機能だ。Yellowfinのダッシュボードでも同じことができた」
Lancashire Careの保健情報ディレクター、デクラン・ハドリー氏は、「できる限り最高の医療、安全なシステム、それを実現するためにデータを活用するカルチャーを提供したいと考えている。医療スタッフに自分が提供しているサービスを把握してもらいたい。BIは、その(取り組みの)一環だ」
さらにシングルトン氏は次のように言う。「これまで、医療スタッフから見るとデータはブラックホールに吸い込まれていた。Yellowfinがあれば、医療スタッフはグラフやダッシュボードを参照して、取扱案件の内訳を把握できる。これで医療スタッフに情報をフィードバックできるし、医療スタッフは情報を最新の状態に保つことの重要性を理解できる」
また、医療スタッフは、診察した患者数や診断情報だけでなく、「患者の具合、つまり患者が申告した結果」も参照でき、より包括的に状態を判断できるという。
シングルトン氏は、「在宅医療スタッフが現場に出ているときにデータにアクセスできるテクノロジーが必要だったので、Yellowfinに候補を絞った」と説明する。
Lancashire Careの地域医療担当スタッフで、主に看護師とヤングアダルト担当のスタッフはAndroid端末を使っている。そのうちの350台はGalaxyタブレットだ。Yellowfinはこのプラットフォームに適していた。Lancashire Careでは、2013年末までに同種の端末を900台導入する予定だ。
Yellowfinなら多額の費用を掛けずにスケールアップできるのも、Lancashire Careにとって大きな魅力だった。7000人いるうちできるだけ多くのスタッフにこのテクノロジーを使ってほしいと考えていたからだ。「50人ならよくても、その後のスケールアップが高くつくシステムを導入したくはなかった」とシングルトン氏は語る。
Lancashire Careは、MicroStrategyのスイート製品と、iOS端末向けのBIツールRoambiも検討したが、Roambiは「リポート間の移動がスムーズではなかった」(シングルトン氏)という。
Lancashire Careは、NHS関連組織の中で初めてMicrosoftのエンタープライズアグリーメントを利用した組織の1つだった。しかし、Yellowfinの方が、特にAndroid端末を使う場合に、スタッフが必要とするモバイルBIタスクに適していると判断した。Lancashire Careの開発者はMicrosoft製品を使いこなせるようになっていたが、Yellowfinを使った方が簡単にBIレポートを作成できることがすぐに分かったという。
「以前は、開発チームは、違いがほとんどないリポートを複数作成していた。この無駄な重複をなくし、リポート作成の効率を改善することが非常に重要だ」
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