個人認証技術は今後、人体との融合に向かって進むのか? 指紋認証は静脈そして心拍認証へと体内機能に近づいていき、さらに人体にデバイスを埋め込む方法が検討されている。
米PayPalの開発トップは、近いうちに個人認証の手段として、人々が体内のデバイスを使用するようになると見込んでいる。
米Wall Street Journalによると、米PayPalで開発者エバンジェリストのグローバル統括責任者を務めるジョナサン・ルブラン氏は、スマートフォンによる銀行取引などのプロセスの個人認証に、埋め込み、注射、摂取が可能なデバイスが次の開発対象になるとしている。
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人々がリストバンドや時計などのウェアラブルデバイスに慣れつつあるように、テクノロジーは「人体との完全な融合」に向かって大きく前進しているとルブラン氏は言う。同氏が米国の出版社に語った話では、人による個人認証は、指紋などの生体認証から、心拍認証や静脈認証といった体内機能に近づいていき、その後摂取可能なデバイスに行き着くという。脳に埋め込まれたデバイスや胃酸を動力源とするデバイスが開発される日が来るかもしれないとルブラン氏は話す。
米eBayが2014年9月にPayPalのスピンオフを発表して以来、金融分野でのPayPalの発言力が高まっている。このスピンオフにより、両社ともそれぞれ自社の成長に重点を置くことができるようになった。また、PayPalが独自の野心を持っていたことも伺える。
PayPalは、既に独自の未来に向かって歩みを始めている。同社は2015年3月、モバイル決済の新興企業である米Paydiantを2億8000万ドルで買収した。この新興企業は、自社ブランドのモバイル決済サービスを作成できるモバイル決済ソフトウェアを、小売業者を対象に販売している。顧客には、米Subwayやクレジットカード会社の米Capital Oneが含まれる。
ルブラン氏は、PayPalが静脈認証テクノロジーと心拍認証リストバンドを開発するパートナーと提携していると語った。将来的な個人認証技術のプロトタイプを作成している開発者とも(ほとんどの場合は24時間のハッカソンを通じて)連携しているという。
こうした動きは、PayPalに限ったことではない。2015年3月には、英国のHalifax銀行が、銀行サービスへのアクセスを許可する顧客を心拍で識別するテクノロジーをテストしていることが明らかになった。
住宅金融組合のHalifaxによれば、このテクノロジーは口座の利用時に指紋を使用するよりも安全性が高くなる可能性があるという。Halifaxの広報担当者はデモビデオ内で、このテクノロジーは開発途上にあるものの、より簡単かつ安全に口座にアクセスできる手段として将来使用される見込みがあると話している。
PayPalはComputer Weeklyに次のように語った。
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