Windows 10 Mobileの標準MDM機能の実力は
「Windows 10スマホ」を見限る前に確認したい“侮れない管理機能”(1/2 ページ)
十分に普及しているとはいえない「Windows 10 Mobile」だが、その管理機能は比較的充実している。標準のモバイルデバイス管理(MDM)機能について詳しく見ていこう。
IT管理者は「モバイルデバイス管理」(MDM)システムを利用すれば、Appleの「iOS」やGoogleの「Android」、Microsoftの「Windows」といった複数OSのモバイルデバイスを統合管理できる。モバイルOS「Windows 10 Mobile」を含め、Windows 10の全エディションは内部にMDM機能を組み込んでいる。
MDMシステムでは一般的に、専用サーバ(MDMサーバ)から特別な設定プロトコルを利用して、専用クライアントソフトウェア(MDMクライアント)を導入済みのモバイルデバイスへアクセスする。IT部門は、MDMサーバに会社のデバイスと従業員の私物デバイスの両方を登録して管理できる。Windows 10標準搭載のMDM機能に関する管理者の知識が深いほど、社内のWindows 10 Mobileデバイスをどう管理するかについて適切な判断ができる。
Windows 10のMDMクライアントは主に、デバイスの登録と管理という2つのコンポーネントから構成される。それぞれのコンポーネントは、専用のプロトコルでMDMクライアントとMDMサーバ間の接続を仲介する。さらにWindows 10のデバイス構成設定機能「構成サービスプロバイダー」(CSP)は、MDMクライアントからWindowsレジストリやOSファイルへのアクセスを可能にする。
併せて読みたいお薦め記事
「Windows 10」についてもっと詳しく
- Windows 10移行“見送り派”ユーザーがWindows 7を安心して使い続けるには?
- 「Windows 10」のセキュリティ対策が台無しに、ユーザーがやりがちなミスとは
- Windows 10では結局、IEとEdgeのどちらを使うべきか?
Windows 10 Mobileの注目機能「Continuum」の実力
登録コンポーネント
IT管理者がWindows 10 Mobileデバイスを管理できる状態にするためには、まずそのMDMクライアントをMDMサーバに登録しなければならない。MDMクライアントはMDMサーバとの間で安全な通信チャネルを確立する。MDMサーバはデバイス認証によって、IT部門によるデバイスの登録や管理を可能にする。
MDMサーバへのデバイス登録プロセスを自動化するには、新しいOSイメージをインストールせずにデバイスを構成可能な「プロビジョニングパッケージ」を作成して、必要な設定やプロファイル、ファイルをWindows 10デバイスに割り当てる。プロビジョニングパッケージはOSの起動時の適用が可能だ。
MicrosoftはID管理のために、ID/アクセス管理サービス「Azure Active Directory」(Azure AD)をMDMシステムと組み合わせて使うことを奨励している。総合デバイス管理ツール「Microsoft Intune」や情報系サービス群「Office 365」を活用しているユーザー企業は、既にAzure ADを使っている。
Azure ADの機能のうち、MDMサーバへの自動登録機能と、OSの種類やデバイスの場所などの条件に応じてアプリケーションへのアクセス制御をする「条件付きアクセス」機能が利用できるのは、有料の「Premium」エディションに限る。IT部門はAzure ADを使わずに、サードパーティー製MDMサーバにWindows 10 Mobileデバイスを登録することも可能だ。
Windows 10のMDMクライアント機能が含むデバイス登録用コンポーネントとMDMサーバ間の通信には「Mobile Device Enrollment Protocol Version 2」というプロトコルを利用する。このプロトコルはデバイス登録プロセスを容易にしたり、MDMサーバからのデバイス管理を可能にしたりする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[株式会社マクニカ] アイカ工業に学ぶ脆弱性対策 情シスが把握できずにいたアセットも正確に把握 -
製品資料
[株式会社マクニカ] 「脆弱性総まとめ」解説 被害事例から考える必須の対策ポイント -
製品資料
[Splunk Services Japan合同会社] サイバー脅威「トップ50」完全解説ガイド、新たな攻撃手法に対抗するには -
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」完全ガイドブック:メリットから資格取得のポイントまで -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] はじめての「自治体/官公庁入札」 必要な知識がすぐに学べる入門ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
2
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
「Linuxサーバの長期運用とRed Hat Enterprise Linux」に関するアンケート
-
5
「世界一給与にハングリー」な日本のエンジニアが“雇用の安定”を求める理由
-
6
「技術屋」で終わらないために 情シスが今取るべき認定資格5選
-
7
「攻撃側にナイフ、防御側にパン」 OpenAIの10億ドル支援に潜む危うさ
-
8
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
9
AI基盤は本当に「オンプレ回帰」する? Broadcomの言い分と企業の本音
-
10
「HDD終了」は本当か 巨大クラウド2社が下した大容量フラッシュへの決断
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
8
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
9
Macの安全神話は崩壊? 最新の脅威動向から見えた攻撃のトレンドと有効な対策
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー