Yamaha Motor、Union Pacific、米ラスベガス市、ULのIT幹部が、新しいテクノロジーからの利益を得るためのCIO戦略をそれぞれ話した。
最高情報責任者(CIO)は、人工知能(AI)技術、IoT(モノのインターネット)、仮想現実などの輝かしい新テクノロジーによってもたらされる未来を実現しようと取り組んでいる。こうしたコンピューティングの進化によって、どのような利益があるのだろうか。顧客にとっての新しい価値は生み出されるのだろうか。こうした可能性を伝統的な企業が予測するのは恐らく難しい。しかし、企業が競争力を維持するには、事業コストとそのメリットの算出が不可欠になる。
これは最近開催された『Oracle Global Media Day』で、各社のIT部門幹部から送られたメッセージだ。イベントで開催されたディスカッションでは、新しいテクノロジーのビジネス価値を見いだすCIO戦略が注目された。
Yamaha MotorのCIOグレン・コールズ氏は次のように語る。「多額の研究開発予算があるわけではないため、現実的に考える必要がある。資金を重点的に投入することで創造力を発揮しようとしている。先行投資で重要なのは、恐らく収支決算ではなく将来の可能性だ。そのため、これは大規模な帳尻合わせの活動になる。必要な手腕は、こうしたプロジェクトに出資する適切なスポンサーを見つけることだ」
Yamaha MotorはこれまでITではなく、優れたオートバイを作ることに研究開発の重点を置いてきた。「しかし、会社の将来のために、これらの製品にテクノロジーを組み込む方法を考える必要がある」とコールズ氏は述べる。
この変化を大きな要因として、コールズ氏に求められることが変わってきている。
従来のようにERPやサプライチェーンの自動化に改善を加えることではなく、デジタル化に向けた戦略を練ることが要求されている。「若手の人材が入ってきたことがデジタル分野への移行を後押ししている」とコールズ氏は話す。
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