「IT Priorities 2018 Survey」(2018年のIT優先度調査)では、2018年にITプロが最優先事項に掲げるのはネットワーク、クラウド、自動化であることが分かった。
TechTargetが実施した「IT Priorities 2018 Survey」(2018年のIT優先度調査)によると、ITプロフェッショナルを多忙にするのはネットワーク、自動化、クラウドプロジェクトになりそうなことが明らかになった。モノのインターネット(IoT)と人工知能(AI)の優先度が低かったが、これらが導入されないということではない。
2017年9〜11月にかけて実施した年次調査に協力したITプロフェッショナルのうち約300人がこのように答えたことになる。本調査にはIT業界で働く1000人以上のITプロフェッショナルから回答を得ている。今回対象となったITプロフェッショナルは、主に「一般的なIT管理」に重点を置いて取り組む立場にあると自身を定義した人たちだ。
2018年に導入する予定の主要ITを尋ねたところ、ITプロフェッショナルの21.4%がネットワーク技術を挙げ、これが1位になった。IT自動化(20.5%)が2位、ハイブリッドIT/クラウド(20%)が3位とその差はわずかだ。
注目は、企業のIT部門で依然話題を集めているテクノロジートレンドであるIoTとAIがどちらも9.5%で、ほぼ最下位だったことだ。だが、この調査結果に関してインタビューに答えた専門家は、AIとIoTの優先度が低いのは、企業の実際の導入状況を反映していないかもしれないと話している。これらのプロジェクトは、IT部門以外が着手していることも多いという。
テクノロジー調査兼経営コンサルティング企業Sepharim Research Groupの創設者で最高責任研究者を務めるボブ・イーガン氏は、ITプロフェッショナルが選んだ優先事項トップ3には全く驚いていない。特に、ネットワークが重視されることは意外ではないという。
「速度、容量、低遅延に対する企業の飽くなきニーズが、ネットワーク技術のアップグレードへの投資を促している。これは特に動画の急増に負うところが大きい。2018年はネットワーク設備のサプライヤーにとって非常に重要な年になるだろう」(イーガン氏)
ネットワークのイニシアチブを詳しく見てみると、ITプロフェッショナルは2018年に導入予定の最優先プロジェクトに、ネットワークの管理/監視プロジェクト(23.4%)、VPN・NACプロジェクト(19.2%)、DNS・DHCPの管理/監視プロジェクト(17.8%)を挙げている。
ネットワーク関連の結果で他にも注目に値するのはネットワーク仮想化だ。「VMware NSX」やSDN(Software Defined Network)などの技術を含むネットワーク仮想化は、2018年に導入するデータセンターインフラ技術として最も多く挙げられている。だが、やや気掛かりなのは、ネットワークが2018年の最優先事項であるにもかかわらず、ネットワークのセキュリティがセキュリティに関する最優先課題に選ばれていないことだ。ネットワークのセキュリティはITプロフェッショナルにとって11番目の優先事項だった。
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