鍵は「自動化」と「ワークフローの統合」
Facebookセキュリティ担当者が明かすセキュリティ拡張のベストプラクティスとは(1/2 ページ)
ソーシャルメディア大手Facebookのセキュリティディレクターを務めるアンカル・グプタ氏が、「Facebookはどのように自動化を利用してセキュリティを拡張しているか」について解説する。
セキュリティの拡張を進めることは、Facebookにとって「コミュニティー作りを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」というミッションを達成するとともに、自社のインフラ、関連アプリケーション群(アプリケーションファミリー)、ユーザーの安全を確保する上で極めて重要だ。
Facebookでセキュリティディレクターを務めるアンカル・グプタ氏は「人々がお互いにつながり、シェアし合う安全な場となるように力を注いでいる」と語る。グプタ氏は、Facebookとそのアプリケーションファミリー(「WhatsApp」「Instagram」「Oculus」など)のセキュリティリスクの評価と軽減に責任を持つグローバルチームを率いている。Facebookに入社する前は、Microsoftで「Skype」および「Skype for Business」担当のCISO(最高情報セキュリティ責任者)を務めていた。
本稿では、Facebookがセキュリティを拡張するために採用しているベストプラクティスや方法論の概要を紹介する。同氏はセキュリティの拡張に向けた3つの重点分野を説明する中で、セキュリティプロセスを拡張しようとする際の自動化技術に注力しているという。
セキュリティの拡張はなぜ重要なのか
グプタ氏:1つの大きな理由は、20億人以上の人々がわれわれのプラットフォームを使っているからだ。彼らはデリケートな情報をわれわれに預けており、プラットフォームを安全に保つことは重要な目標だ。
われわれは新しい技術分野で仕事をしている。さまざまな分野を開拓しているが、それにとどまらず、その分野のセキュリティ対策も開拓したいと考えている。先ほど20億人以上のユーザーに言及したが、これはFacebookという1つのサービスのユーザーを指している。われわれは他にもWhatsApp、Instagram、「Messenger」などのサービスを展開している。これらを含む全てのサービスを安全なサービスにしたいと考えている。これはわれわれにとって重要であり、そのためにセキュリティの拡張を推進している。
セキュリティの拡張にどのように取り組んでいるか
グプタ氏:ユーザーの拡大とともに、われわれは新しい分野でイノベーション(改革)を行っている。重点分野は、技術サービス、軽量化、セキュリティの3つだ。
技術サービスについては、われわれのエンジニアリングの拡張を支援する自動化サービスを構築している。軽量化に関しては、プロセスの観点からどこで何を自動化できるかを追求している。3つ目のセキュリティについては、社内外でさまざまな施策を実施中だ。
セキュリティ拡張のベストプラクティスには何を採用しているか
グプタ氏:ベストプラクティスの観点では、私は個人的に、自動化が鍵を握ると考えている。何かを自動化すれば、基本的にいいことずくめだからだ。幾つか例を挙げて、われわれがどのようにベストプラクティスを採用してきたかを紹介しよう。
まずはエンジニアがプログラム作成時に使うツールを開発した。うっかりセキュリティ問題を招いてしまうという事態を非常に起こりにくくするものだ。また「Pyre」をオープンソース化した。これはPythonのチェッカーだ。プログラムの型エラーにフラグを立て、大規模なPythonプログラムの品質と開発スピードの向上を支援するよう設計されている。インタラクティブツールであり、エディタも統合できる。さらに、われわれは先ごろ、新しい機械学習技術も導入した。
エンドユーザー向けのツールも多数開発してきた。それらがエンドユーザーに力を与えると考えているからだ。例えば、エンドユーザーは、セキュリティキーによる2要素認証や、不審なログインの通知、信頼できる連絡先の機能を利用できる。信頼できる連絡先を利用するとは、具体的には非常に信頼できる友達を「信頼できる連絡先」として選択しておくことを指す。そうしておけば、アカウントにアクセスできなくなった場合に、その友達の協力を得て、アカウントへのアクセスを回復できる。
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