PC管理をMicrosoftに“丸ごとお任せ”できる「Microsoft Managed Desktop」とはPCaaS比較のための基礎知識【第7回】

「Microsoft Managed Desktop」は、「Windows」の更新や監視、セキュリティ対策など、ユーザー企業のPC管理作業をMicrosoftが担うサービスだ。利用するには、どのような条件を満たす必要があるのか。

2022年11月08日 10時00分 公開
[Robert SheldonTechTarget]

 複数のPCベンダーが、PCのサブスクリプションサービス「PCaaS」(PC as a Service)を提供している。PCaaSは、PCの導入や管理の負荷軽減を支援する。

 厳密にはPCaaSではないものの、MicrosoftはPCaaSに関連するサービスを手掛ける。「Microsoft Managed Desktop」というPCライフサイクル管理サービスがそれだ。Microsoft Managed Desktopには、幾つかの利用条件があることに注意が必要となる。Microsoft Managed Desktopの特徴と、利用条件を説明する。

Microsoft Managed Desktopの特徴とは

 Microsoft Managed Desktopは、MicrosoftのクライアントOS「Windows 10」または「Windows 11」のビジネス利用向けエディションである、「Enterprise」「Pro」「Pro Workstation」を実行するPCのライフサイクル管理を支援する。ユーザー企業は管理対象PCとして、Microsoft製のPCまたはDell TechnologiesとHP、Lenovoが提供するMicrosoft認定デバイスから選択できる。

Microsoft Managed Desktopの利用条件と料金体系

 企業がMicrosoft Managed Desktopを利用するには、Microsoftのオフィスイート「Microsoft 365」の企業向けプラン(「Microsoft 365 E3」など)と、Microsoftのデバイス管理サービス「Microsoft Intune」のライセンスが必要だ。Microsoft Managed Desktopを利用する全てのエンドユーザーのアカウントが、以下のどちらかの状態になっている必要もある。

#MicrosoftのID・アクセス管理サービス「Azure Active Directory」で管理できる状態になっている。

#MicrosoftのオンプレミスのID・アクセス管理システム「Active Directory」に加えて、Active DirectoryとAzure Active Directoryのデータを同期するサービス「Azure AD Connect」を使い、ネットワークを通してアカウント情報の同期が取れる状態になっている。

 Microsoft Managed Desktopには「Plan 1」「Plan 2」という2つのプランがある。どちらのプランでもMicrosoftのクライアントOS「Windows」、オフィススイート「Microsoft Office」の最新機能が利用できる。Plan 2は、デバイスの構成やセキュリティに関する機能がPlan 1よりも幅広く利用可能だ。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...