日本HP、Hadoop処理を最適化するサーバ3製品と導入支援サービスを提供NEWS

スケールアウト型サーバ製品群に3つの新機種を追加、オープンソースソフトウェアのコンサルティングサービスのメニューも拡充し、Hadoop活用の促進を図る。

2011年04月04日 21時00分 公開
[翁長 潤,TechTargetジャパン]

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は4月4日、スケールアウト型サーバ製品群「HP ProLiant SL6500」シリーズの製品ラインアップを拡充するなど、オープンソースソフトウェア(OSS)の大規模データ分散処理ミドルウェア「Hadoop」に対応するソリューションを強化した。

 HP ProLiant SL6500シリーズは、4Uの筺体「s6500シャーシ」に格納して利用するトレイ型のサーバ群。今回、「HP ProLiant SL335s G7 サーバー」(以下、SL335s G7)、「HP ProLiant SL160s G6サーバー」(以下、SL160s G6)、「HP ProLiant SL165s G7サーバー」(以下、SL165s G7)の3機種を追加した。

photo 日本HP 中井氏

 日本HPのサーバーマーケティング統括本部 インダストリースタンダードサーバー製品本部 Service Provider&HPCビジネス 市場開発 中井大士氏は、Hadoopに求められるサーバの仕様について「これまでは省電力・省スペースやディスク搭載数などが重要視されてきたが、Hadoopの本格利用や大規模活用におけるデータの分析効率を高めるために、今後はCPU性能やメモリ容量などとのバランスも考慮する必要がある」と語った。その上で、今回追加された3機種は「Hadoopへの親和性を重視し、ディスク搭載密度を強化。海外のサービスプロバイダー向けにカスタマイズした製品が基になっており、既に大規模なシステム環境での導入実績もある」と説明した。また、サービスプロバイダーにおけるリアルタイム検索やレコメンデーションといった付加価値サービスや、一般企業における定量分析、長期間の過去データを対象としたデータ分析などにも利用できるという。

photo HP ProLiant SL335s G7 サーバー

 SL335s G7は、3.5インチHDDを最大4基(2.5インチHDDは最大8基)搭載できるハーフハイトサイズで、最大8Tバイトのストレージを搭載可能。省電力プロセッサー「AMD Opteron 4100シリーズ」を最大6コア搭載でき、リモート管理チップ「iLO 3」による遠隔管理が可能。SL160s G6とSL165s G7は、3.5インチHDDを最大6基(2.5インチHDDは最大8基)搭載できるフルハイトサイズで、最大12Tバイトのストレージを搭載できる。SL160s G6は「Intel Xeon E5620」、SL165s G7は「AMD Opteron 6128」を搭載する。

HP ProLiant SL6500シリーズ3製品
機種名 HP ProLiant SL160s G6 HP ProLiant SL165s G7 HP ProLiant SL335s G7
価格(税込) 19万1100円 18万4800円 14万8050円
プロセッサー Intel Xeon E5620
(最大2ソケット/12コア)
AMD Opteron 6128
(最大2ソケット/24コア)
AMD Opteron 4126EE
(最大2ソケット/12コア)
メモリ 6Gバイト
(最大 18DIMM 192Gバイト)
8Gバイト
(最大 24DIMM 256Gバイト)
2Gバイト
(最大12DIMM 192Gバイト)
ネットワーク(標準) ギガビットイーサネット x 2 ギガビットイーサネット x 4 ギガビットイーサネット x 2
HDD 最大8基の2.5インチ
(または、最大6基の3.5インチ)
最大8基の2.5インチ
(または、最大6基の3.5インチ)
最大8基の2.5インチ
(または、最大4基の3.5インチ)
photo 日本HP 水野氏

 さらに、OSSサポートサービス「HP Open Service Standard」のメニューに「Hadoopコンサルティングサービス」を追加して、ユーザーやパートナー企業のHadoopの本格活用を支援する。同社のテクノロジーサービス事業統括 テクノロジーコンサルティング統括本部 水野浩典氏は、Hadoopを導入する際には「検討段階では適用領域の選定や導入効果の可視化が難しく、設計・開発段階ではHadoopや連携するソフトウェアへの知識やノウハウの不足、運用時には監視方法や保守体制などに課題がある」と指摘した。

photo Hadoop導入コンサルティングサービス

 その上で、Hadoop導入コンサルティングサービスでは「検討段階から保守・運用までを一貫して支援する。また、Hadoop活用時に使用する各種OSSについても単一の窓口から技術支援などを行う」と説明した。同サービスの提供価格は個別見積もりとなる。

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