最新版では修正済み
「iOS 11」のApple純正カメラアプリで見つかった脆弱性 悪用例と対策を解説
「iOS 11」のカメラアプリに脆弱性が見つかった。最新版では修正済みであるこの脆弱性は、どのように悪用される可能性があるのか。どうすれば問題を回避できるのか。
Apple「iOS 11」の標準カメラアプリケーションで先ごろ、QRコード読み取り処理に関する脆弱(ぜいじゃく)性が発見された(最新版の「iOS 11.3.1」で修正済み)。攻撃者はこの脆弱性をどのように悪用するのか。ユーザーが取るべき対策は何か。
iOS 11のカメラアプリでは、ユーザーがQRコードにカメラをかざすと、自動的にQRコードをスキャンして、通知領域にスキャン結果を表示する。攻撃者は、脆弱性を悪用して通知内容を偽装する不正なQRコードを用意。ユーザーがこのQRコードのスキャン後に現れる通知をタップすると、通知の記載内容とは異なる悪質なWebサイトが表示され、機密情報の入力を促される恐れがある。
この手口の攻撃は、攻撃者によってQRコードに埋め込まれたURLから、カメラアプリのQRコードリーダのURLパーサ(構文解析プログラム)が検出するホスト名と、標準Webブラウザ「Safari」が検出するホスト名が異なる場合に、成功する可能性がある。
脆弱性悪用の具体的な手口
このQRコードの脆弱性を発見したのは、ドイツ在住のセキュリティ専門家ローマン・ミュラー氏だ。同氏は、iOSのカメラアプリが特定のURLフォーマットの読み取りを誤り、URLの一部を間違ってメインドメインとして解釈することを発見。「https://xxx\@facebook.com:443@infosec.rm-it.de/」というURLを例に挙げて、この脆弱性を解説している。
それによると、ミュラー氏がこのURLを埋め込んだQRコードを作成し、iOSのカメラアプリでスキャンしたところ、「“facebook.com”をSafariで開く」という通知が表示された。だが、この通知をタップすると、「https://infosec.rm-it.de」(ミュラー氏のブログサイト)が開いたという。
ミュラー氏は、カメラアプリのURLパーサはURL中の「xxx\」を、「facebook.com:443」に送信されるユーザー名として検出するのだろうと推測する。これに対してSafariは「xxx\@facebook.com」と「443」を、それぞれ「infosec.rm-it.de」に送信されるユーザー名、パスワードとして検出するのではないかと、同氏は見ている。同氏はこのような理解の下で、2017年12月にこの脆弱性をAppleに報告。同社はiOS 11.3.1でこの脆弱性を修正した。
この脆弱性の影響を受けないためには、古いバージョンのiOSを使っているユーザーは、iOS 11.3.1以降にアップデートする必要がある。すぐにはアップデートできない場合は、QRコードをスキャンしてWebサイトを開いたら、通知内容通りのWebサイトが表示されているかどうかを確認すべきだ。もし不審なWebサイトが表示されていたら、機密情報を入力してはならない。
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