クラウド“三国志”、Microsoft AzureはAIとIoTに賭けるAzure、AWS、Googleの三つどもえ(1/2 ページ)

あらゆる企業がデジタル企業に変わりつつある今、デジタル戦略の巧拙が、ビジネスの成否に直結する可能性がある。企業がデジタル戦略を進める際の注意点を、Microsoftのサトヤ・ナデラCEOが指摘する。

2018年10月18日 05時00分 公開
[John MooreTechTarget]
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 Microsoftのサトヤ・ナデラ最高経営責任者(CEO)は、米フロリダ州オーランドで開いた同社の年次イベント「Microsoft Ignite 2018」で講演し、「テックインテンシティー」に備えて、デジタル戦略を支えるベンダー選びには慎重になるよう、聴衆の最高情報責任者(CIO)やIT管理者に注意を促した。

 Ignite 2018には約3万人が参加し、Microsoftやそのパートナーが80種類を超す製品を発表した。法人顧客やITプロフェッショナル、開発者向けに開かれた同イベントは、「インテリジェンスクラウドとインテリジェントエッジ」がテーマだった。

 ナデラ氏の見方では、テックインテンシティーには2つの側面がある。1つ目は、企業は確実に「最新かつ最も優れた技術」を採用する必要があること。2つ目は、企業は自ら独自のデジタル能力を構築しなければならないことだ。

 「どの業界に属していようと、あなた方はデジタル企業だ」と、基調講演でナデラ氏は語り掛けた。

 デジタル技術の採用には落とし穴も潜む。ナデラ氏は企業に対し、既にコモディティとして出回っているデジタル機能を「独自に」構築してしまう失敗への注意を呼び掛け、「自らを真に際立たせてくれる物事に集中するよう努めなければならない」と語る。

 ナデラ氏はまた、デジタル技術に関するもう一つの落とし穴についても注意を促す。付き合いのあるベンダーが、一方では自社にコモディティを提供し、他方では自社と競合するようであれば、企業は「戦略的過ちを犯したことになる」と同氏は語る。

パートナーが競合に変わる

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