「IaaS」(Infrastructure as a service)は、インターネットを介してコンピューティングリソースを提供するサービスのことを指す。SaaS(Software as a service)およびPaaS(Platform as a service)と並んで、主要なクラウドサービスの一つだ(続きはページの末尾にあります)。
Omnissaの「VMware Horizon」シリーズとMicrosoftの「Azure Virtual Desktop」のどちらを採用するかは難しい問題だ。何に注目し、どのように考えればいいのか。
競合サービスである「AWS」を使ってSaaSを提供するIBMの取り組みや、京都大学の「Microsoft Azure」導入事例など、クラウドの主要ニュースを6本紹介する。
炭素排出量の少ないソフトウェアは消費電力やクラウドの使用料金にも影響がある。Azureの異なるインスタンスで同じワークロードを実行すると大きな差が生じた。つまりコスト削減につながるということだ。
ホテルフランチャイズのWyndham Hotels & Resortsはデータセンターを縮小し、ITインフラの9割をクラウドサービスに移行する目標を掲げている。「AWS」へのシステム移行に取り組む同社の施策とは。
「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)の新しい割引プラン「Oracle Support Rewards」の発表やゲーム会社enishの「Alibaba Cloud」導入事例など、主要なニュースを紹介する。
気象データを提供する「WxTech」サービスを構築する上で、ウェザーニューズはインフラに関する“ある課題”に直面した。それは何だったのか。
Broadcomが発表した「VMware Tanzu Platform 10」は、VMwareが取り組んできた計画の一つの結実だと言える。しかしVMware買収後のさまざまな変更を加味すると、先行きは不透明だ。
ハイパーバイザーの移行には、移行先の検討から移行作業、移行後の安定稼働まで、さまざまな課題が存在する。自社に合った移行先を決め、スムーズに移行を進めるために、押さえておくべきポイントとは。
Microsoftが開発者向けに提供するクラウドワークステーションの「Microsoft Dev Box」。開発者はMicrosoft Dev Boxを使うことで、何ができるようになるのか。機能と特徴を説明する。
コンピュータの資源をソフトウェアで分け、効率的に使う仮想化技術には種類がある。その一つが、「準仮想化」だ。どのような技術なのか。
ハードウェアのリソースをソフトウェアによって統合および分割する技術が仮想化だ。仮想化の種類には「完全仮想化」がある。完全仮想化がどのような技術なのかを説明する。
セキュリティ対策とデータ保護を重視してソブリンクラウドを採用する企業が増加傾向にある。ただしソブリンクラウドにはリスクもあるため、採用前によく検討することが大事だ。
IaaSの可用性向上を実現する場合、IaaSの「何」の可用性を高めるのかを検討し、必要以上のコストが発生しないようにするのが重要だ。IaaSの主な構成要素を整理し、それぞれでHAを実現する方法を説明する。
オンプレミスインフラからIaaSへの移行を考えるCIOは、移行計画を立てることにもコストがかかることを忘れてはならない。IaaS移行の計画段階でかかるコスト要素について詳しく説明する。
クラウドストレージの何がコストを発生させているのかを確認しよう。契約内容を再チェックすると、必須ではない要素が存在する可能性がある。必要な機能でも、使い方を工夫することでコストを削減できる可能性がある。
セキュリティ製品の監視だけでなく、脆弱性診断など対象範囲が広がる「マネージドセキュリティサービス」。そのサービス内容を比較する。
英国のクラウドサービス市場において、主要ベンダーが英国競争市場庁(CMA)に反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで調査されている。特にMicrosoftはライセンス慣行について複数の問題がある。
IaaSを提供するクラウドベンダーは、オンプレミスのデータセンターに従来存在していたインフラコンポーネントを各ベンダーのデータセンターにホストする。インフラコンポーネントとは、サーバ、ストレージ、ネットワークといったハードウェアと、ハイパーバイザーをはじめとする仮想化ソフトウェアなどだ。
クラウドベンダーは、これらのインフラコンポーネントに付随するさまざまなサービスも提供する。例えば
などのサービスを含む。これらのサービスはポリシーによる制御が可能なことが一般的であり、IaaSのユーザー企業はインフラ関連の重要なタスクのオーケストレーション(自動化)が可能だ。例えばユーザー企業はポリシーを実装して負荷分散を推進し、アプリケーションの可用性とパフォーマンスを維持できる。
ユーザー企業は、インターネットなどの広域ネットワーク(WAN)を介してIaaSの各種リソースとサービスにアクセスし、
といった一連の作業ができる。クラウドベンダーのサービスを使用して、コストの追跡、パフォーマンスの監視、ネットワークトラフィックのバランス調整、アプリケーション問題のトラブルシューティング、災害復旧(DR)関連の設定なども可能だ。
「Amazon Web Services(AWS)」「Microsoft Azure」「Google Cloud Platform」はIaaSを含む代表的なクラウドサービス群だ。ユーザー企業はプライベートクラウドを構築して、IaaSのベンダーになることもできる。
IaaSは 企業に潜在的メリットを幅広く提供し、アジリティーの強化、初期費用や運用コスト(OPEX:Operating Expenditure)の削減、市場投入にかかる時間の短縮、優れた実験台、技術面での柔軟性などを実現する。
IaaSの大きな魅力は、始めるのがとても容易なことだ。ポータルにログインすれば仮想世界が思いのままになる。
IaaSの大きなリスクは、始めるのがとても容易なことだ。従業員がIaaSを使い始めても、監視がほとんどまたは全く行われない可能性がある。
リソースをオンプレミスで使うこととクラウドで使うことは根本的に異なる。オンプレミスならばサーバハードウェアとソフトウェアライセンスは購入済みなので、基本的には稼働を続けることが適切だと考えられる。使うほど投資利益率(ROI)は高くなる。
オンプレミスでWindowsベースの仮想化環境を構築する際に大きな懸念となるのは、VMの運用数に対してライセンス数が不足することだ。そのため大半の企業はWindows Server Datacenterのライセンスを適切に取得し、無制限のVMを動かす権限を付与することになる。
Microsoft AzureやAWSなどのサービスの主なセールスポイントは従量制の料金システムだ。物理ハードウェア(および必要なソフトウェアライセンス)を事前に購入しても、使用率が非常に低くなることもある。従量課金制であれば、その時点で必要なVMを作成するだけだ。これは便利に思える。だが、パブリッククラウドプロバイダーにとって「使用中」とは「スイッチオン」を意味することに注意しなければならない。電源が入った状態のまま使われていないVMは、お金を無駄遣いしていることになる。
一例を考えてみる。日数が31日の月の総時間数は744時間になる。つまり最大744時間分課金される可能性がある。テストや開発が目的の場合、クラウドリソースが絶えず必要になることはないため、停止するだけでも大きな節約になる可能性がある。週末にVMを停止すれば192時間も節約できる(土日が8日の場合)。
次に「勤務時間」を定め、その時間以外はVMを停止する。これにより稼働時間は大幅に短くなる。勤務時間を朝7時から夜7時に設定すればVMをさらに276時間停止でき(平日が23日の場合)、総計468時間の削減が可能になる。1時間当たり3ポンド課金されるとしたら、1カ月に1404ポンド(約20万3850円)の節約になる。逆に、停止しなければ1404ポンドが無駄になる。
IaaSのコスト管理にはこれ以外にも多くの要素がある。以下に、これ以外の方法を3つ示す。
クラウドリソースが過剰にプロビジョニングされていないかどうかを監視する。VMでもコア数が48個のものと16個のものではコストに大きな違いがある。
費用が発生しているリソースが本当に使われているかどうか、または簡易的で安価な構成に変更可能かどうかを検討する。
IaaSのデフォルトの課金方法になっていることが多い従量課金は、柔軟性が非常に高いものの、必ずしもコストパフォーマンスが最も高い選択肢ではない。リザーブドインスタンス(予約インスタンス)を提供しているクラウドプロバイダーは多く、長期にわたるクラウドワークロードのコスト節約が可能になる。リザーブドインスタンスを最適に利用するには、コストに関するレポートと分析を詳細に行う必要がある。
パブリッククラウドのガバナンスは口で言うほど簡単ではない。以下に、知っておくべき極めて重要な3つの点を紹介する。
これらを確認したら、全関係者と新しいガイダンスについて協議し、ガイダンスを順守するように関係者のチームと連携することが必要だ。