「IAM(IDおよびアクセス管理)」丸分かり 比較、事例、解説記事を紹介

ユーザー企業のIT担当者を対象に、IT製品/サービスの導入・購買に役立つ情報を提供する無料の会員制メディア「TechTargetジャパン」。このコンテンツでは、IAM(IDおよびアクセス管理)に関する事例、比較、解説の記事を紹介します。製品/サービス選定の参考にご覧ください(リンク先のページはPR記事を含みます)。

IAMとは何か

 アイデンティティーとアクセス管理(IAM)は、ユーザー情報の管理やアクセス制御のための仕組みだ。IAMが整備されていると、組織内の重要な情報にアクセスできるエンドユーザーを適切に制御できるようになる。

IAM(IDおよびアクセス管理)関連の比較

Linuxの「SELinux」と「AppArmor」は結局どちらを選ぶべき?

アクセス制御を「Linux」で実行する上では、主に「SELinux」と「AppArmor」の2つの選択肢がある。それぞれの利点と欠点をまとめた。

(2024/3/11)

Linuxを守る「SELinux」と「AppArmor」は何が違うのか?

「Linux」を不正アクセスから保護するために、「SELinux」と「AppArmor」が活用できる。両者は具体的に何が違うのか。複数の観点から解説する。

(2024/3/4)

「アイデンティティーおよびアクセス管理」(IAM)選びで最初にすべきこと

「アイデンティティーおよびアクセス管理」(IAM)ツールは、クラウドサービスやモバイルデバイスの利用時にセキュリティを確保するために欠かせない。IAMツールの導入時に気を付けるべき点をまとめた。

(2019/8/9)

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IAM(IDおよびアクセス管理)関連の事例

約3万2000人のID/アクセス管理業務効率化手法

離職率の高いBrookdaleでは、独自の“レシピ”作成と自動化ソフトの導入により、業務の効率化を図った。

(2009/4/21)

チェンジビジョン、内部統制に対応した文書化支援ツールの新版を発表

RCM、業務記述書のフルカスタマイズを実現した「JUDE/Biz 2.0」をリリース。職務分掌表作成やファイルへのパスワード設定、ファイルロック機能などを新たに搭載

(2007/10/12)

アシストほか2社、サーバOSおよびデータベースのアクセス管理ソリューションを提供

アシスト、日本CA、日本オラクルの3社で「特権ユーザ管理/職務分掌ソリューション」を提供、内部統制強化を支援

(2007/8/29)

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IAM(IDおよびアクセス管理)関連の製品解説

VPNは時代遅れ? 「Microsoft Entra」で描くこれからのID管理

MicrosoftのIDおよびアクセス管理サービス群「Microsoft Entra」は、クラウドサービスのID管理に活用できるさまざまな機能を提供する。外部パートナーとのID連携やネットワークセキュリティにどう役立つのか。

(2024/11/5)

「Microsoft Entra」で何ができる? いまさら聞けないクラウド時代のIAM

クラウドサービスの利用が広がる中、企業のID管理は困難になっている。Microsoftがサービス名を一新したIDおよびアクセス管理サービス群「Microsoft Entra」は、この課題にどう立ち向かうのか。

(2024/10/29)

いまさら聞けない「Microsoft Entra ID」 クラウドID管理の基本機能とは

Microsoftは、同社のIDおよびアクセス管理に関するクラウドサービスを再編、リネームし、「Microsoft Entra」として提供を開始した。旧「Azure AD」をはじめとするサービスについて押さえておくべき機能とは。

(2024/10/22)

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IAM(IDおよびアクセス管理)関連の技術解説

パスワードに“複雑さ”は不要だった? メールセキュリティの基本的な対策5選

安全にメールを使う上で、メールのセキュリティ対策は欠かせない。一方、対策は多岐にわたる。基本のセキュリティ対策を5つ紹介する。

(2025/3/26)

ユーザー認証の進化版「継続的認証」と「アダプティブ認証」とは?

クラウドサービスの利用が広がる中で、一段と「IAM」(IDおよびアクセス管理)を強化する重要度が増している。有効な認証手法として「継続的認証」と「アダプティブ認証」を解説する。

(2025/2/24)

いまさら聞けない「役割ベースのアクセス制御」(RBAC)とその「進化版」

クラウドサービスを侵入から保護する「IAM」(IDおよびアクセス管理)の一環として、「役割ベースのアクセス制御」(RBAC)がある。RBACとは何か。

(2025/2/17)

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IAM(IDおよびアクセス管理)関連の運用&Tips

「IAM」だけでは不十分? IDとアクセスを守るためのセキュリティ対策

不正アクセスに立ち向かうために「IAM」(IDおよびアクセス管理)の強化が重要だ。それに加えて、一般的なセキュリティ対策も軽視してはいけない。ポイントを紹介しよう。

(2025/2/13)

いまさら聞けない「破られないパスワード」の“4つの条件”とは

「IAM」(IDおよびアクセス管理)の中核的な取り組みの一つがパスワード設定だ。不正利用に強いパスワードづくりのポイントとは何か。IAMのチップスを集めた。

(2025/2/6)

パスワードを「定期的に変える」「複雑にする」はもう常識じゃない?

パスワード管理ツールを使うことで効率的なパスワード管理が可能になるが、使うべきだとは一概には言えない。そのリスクと、安全なパスワード運用を実現するためのガイドラインを押さえておこう。

(2025/1/28)

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IAM(IDおよびアクセス管理)関連の用語解説

個人IDを職場で使う「BYOI」を失敗せずに導入する方法とは?

消費者向けインターネットサービスで広く使われている「ソーシャルログイン」と同類の仕組みを企業内で実現する「BYOI」。実現するためにはどうすればよいのか。3つのポイントを紹介する。

(2021/9/8)

「BYOI」とは? 端末だけじゃなくIDも「私物を職場で活用」の波

インターネットサービスへのアクセスを簡素化する「ソーシャルログイン」の動きが今、消費者から企業へと拡大し始めている。その中核要素となり得るのが、個人IDを職場で使う「BYOI」だ。どのようなものなのか。

(2021/9/2)

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IAMの構成要素

 IAMシステムには、シングルサインオン(SSO)や多要素認証、特権アクセス管理などのための機能が含まれる。これらの機能により、アイデンティティーやプロファイルデータを安全に保存したり、各ユーザーに適切なアクセス権限を付与したりすることが可能だ。

 IAMシステムは、オンプレミスのソフトウェアまたはクラウドサービス、ハイブリッドクラウドといった形態で実行できる。

 IAMは以下の要素を含んでいる。

  • システム内でエンドユーザーの情報がどのように識別されるか(「アイデンティティー管理」と「認証の違い」を理解する)
  • 組織のシステムでのエンドユーザーの役割(ロール)を識別し、割り当てること
  • 組織のシステム内のエンドユーザーの追加や削除、更新すること
  • エンドユーザーやエンドユーザーのグループにアクセスレベルを割り当てること
  • システム内の機密データを保護し、システム自体を安全に保つこと

IAMが重要な理由

 組織のリーダーとIT部門は、高度化するサイバー攻撃から組織のデータを保護する必要がある。さらに各国や業界団体のセキュリティ対策やデータ保護に関する法規制は厳しさを増している。その結果、ユーザー権限の割り当てや追跡などのタスクを、エラーが発生しやすい手作業のプロセスに頼ることは難しくなりつつある。IAMはこれらのタスクを自動化し、オンプレミスインフラやクラウドインフラで管理する全ての自組織の資産のきめ細かなアクセス制御と監査を可能にする。

 IAMシステムは生体認証や行動分析、AI(人工知能)などの技術を組み込み、機能を充実させている。こうした機能はファイアウォールからゼロトラストモデルへの移行など、複雑になりつつあるセキュリティ対策の要件や高度化するサイバー攻撃に対処することに役立つ。IAMが必要なのは、大規模な組織だけではない。IAMは中堅・中小企業をはじめとした全ての組織が利用可能な手法だ。

IAMの基本的な構成要素

 IAMシステムは、ロールベースのアクセス制御機能を搭載する。その機能を利用することで、IT担当者は組織内の各エンドユーザーの役割に基づいて各システムでデータの表示や作成、修正などの作業をする権限や、ネットワークへのアクセス権限を制御できるようになる。役割は、組織に存在する職種や権限に基づいて定義される。

 アイデンティティー管理は人間のみならず、デバイスやアプリケーションにも必要だ。IAMは個別のデバイスやアプリケーションの特徴や所有者といった情報を管理し、適切な権限を付与することに役立つ。

IAMを採用する利点

 IAMやIAMシステムを利用することで、エンドユーザーのIDとそれに関連するアクセス権限の許可や取得、記録、管理などの作業が自動化できる。具体的には、IAMによって以下のようなメリットを得られる。

  • 組織内が所有する各システムへのアクセス権限はポリシーに従って付与され、全ての個人とシステムが適切に認証、承認、監査される。
  • IDを適切に管理する組織は、システムへのエンドユーザーのアクセス権を厳密に制御できるため、組織内外からのデータ侵害のリスクを軽減できる。
  • IAMシステムでID管理のタスクの一部を自動化することで、手作業の労力や時間、費用が削減され、より効率的に業務ができるようになる。
  • IAMを運用することで、組織の情報が悪用されていないことを対外的に示せる。組織がセキュリティに関する法規制にのっとって行動することにも役立つ。

IAMシステムの機能

 IAMシステムは、ユーザーアカウントの作成や設定のプロセスを簡素化するように設計されている。ID管理のワークフローを自動化することで、システムのエラーやアカウントの不正使用の可能性を減らしながら、IDの管理作業の時間を短縮できる。

 IT管理者は、変化し続ける組織構成に合わせて、各エンドユーザーのロールやアクセス権限を即座に確認したり変更したりできるIAMシステムを選ぶ必要がある。こうしたIAMシステムを使用することで、従業員の職務に基づいてアクセス権限を一貫したポリシーで割り当てられるようになる。

デジタル認証の種類

 IAMシステムを使用すると、企業はさまざまなデジタル認証方法を実装して、デジタル ID を証明し、企業リソースへのアクセスを承認できるようになる。具体的には、以下のような認証方法が採用できる。

  • 一意のパスワード
    • 最も一般的な認証方法の一つだ。文字や記号、数字を組み合わせてより複雑なパスワードにすることで、セキュリティを高められる。
  • 事前共有キー(PSK)
    • PSKは、同じ機器やアプリケーションなどのリソースにアクセスする権限を持つエンドユーザー間で、パスワードを共有する認証方法だ。店舗やオフィスで利用する無線LANのパスワードがその一例だ。この認証方法は、エンドユーザーごとにパスワード設定するよりも安全性が低くなる。
  • 行動認証
    • 機密性の高い情報やシステムを扱う場合、組織は行動認証を使用するとよい。エンドユーザーごとのキーボードやマウスの使い方などの行動の特徴で個人を特定し、認証する。エンドユーザーやシステムの挙動が標準から外れていた場合は素早く認識して、システムの利用権限を停止できる。
  • 生体認証
    • 最新のIAMシステムは、より正確な認証を実施するために生体認証を使用している。指紋や虹彩、顔、手のひら、声など、エンドユーザーの身体的特徴を認証に使う。

IAMベンダーと製品

 IAMベンダーは、IBMやMicrosoft、Oracleなどの大企業から、OktaやPing Identity、SailPoint Technologiesなどの専業ベンダーまで多岐にわたる。組織に最適なIAM 製品またはサービスを選択するには、集中管理やSSO、ガバナンス、リスク分析など、自組織のニーズに対応する機能があるかどうかの調査が必要だ。