FilesX買収後、初リリースとなるバックアップソフト「IBM FastBack V5.5」を発売。業務アプリケーションのための幅広いデータ保護とリカバリを、小規模拠点にも提供する。
日本アイ・ビー・エムは9月30日、中堅企業やリモートオフィス向けに、データ保護とリカバリをWindowsアプリケーション用に対応させたソフトウェア「IBM Tivoli Storage Manager FastBack(以下、IBM FastBack) V5.5」の日本語対応版の提供を開始した。「テープバックアップに掛かるコストや手間を省きたい」「IT部門の人員不足」「システム管理者がいない」といった、小規模オフィスやリモートオフィスを持つ企業の課題に応える。
IBM FastBack V5.5は、IBMが2008年4月に買収を発表したFilesXとの統合後、初リリースとなるバックアップソフト。特許を取得した「インスタントリストア機能」を持つのが特徴だ。インスタントリストア機能は、全データを順番に復元している最中でも、ユーザーが実行したいアプリケーションに必要なデータを割り込んで優先的に復元できる機能。そのため、今までアプリケーションが停止してから数十時間かかる場合もあった復元作業でも、数分以内にアプリケーションが使用可能になる。また、ディスクベースの継続的データ保護(CDP:Continuous Data Protection)機能により、ブロック単位のデータ変更をリアルタイムで取得でき、バックアップ時間の短縮と関連工数の削減が可能だ。
管理サーバを設置することでリモートにあるバックアップ対象サーバのデータを集約し、統合管理を実現。管理インタフェースからリモートオフィスの管理サーバの操作や運用状況のモニタリング、災害回復プロセスの設定も集中的に行える。さらに、マルチタスク処理や小容量ファイルの一括送信、業界標準の圧縮技術など、ネットワーク帯域を有効活用するための機能を備えており、データ転送量を大幅に削減するとしている。
また、IBM FastBackに加え、Windows Serverのシステムリカバリ機能を提供する「IBM Tivoli Storage Manager FastBack for Bare Machine Recovery V5.5」、ならびに電子メール、添付文書、カレンダーエントリー、連絡先、タスク管理といったMicrosoft Exchange Serverのデータ回復機能を提供する「IBM Tivoli Storage Manager FastBack for Microsoft Exchange New V5.5」も同時に販売。
価格はIBM FastBack V5.5が9万1245円、IBM Tivoli Storage Manager FastBack for Bare Machine Recovery V5.5が4万9770円、IBM Tivoli Storage Manager FastBack for Microsoft Exchange New V5.5が5万8065円(価格はすべて税込み、100VU単位の場合)。
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